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2004年02月16日
世界初!空気入れのいらない自転車を発明した大阪の技術者
〜中野鉄工所・中野隆次社長〜

スペシャルウィークの今週、「現場にアタック」では、
「クール・ジャパン、世界が認め始めた日本の格好良さ」と題しまして、世界でカッコイイ、と認められた日本人を番組独自の切り口で紹介していきます。

中野隆次社長と 月曜日は、世界で初めて、空気入れのいらない自転車を開発した大阪の「中野鉄工所」という自転車部品を手がける会社の社長、中野隆次さんをクローズアップしました。
中野鉄工所は社員数わずか31人、車輪の中心で回転運動する「ハブ」という金属部品を専門で手がけています。

自転車のタイヤは、チューブの性質上、どんなに改良を重ねても空気が漏れてしまいます。
その空気の漏れが私たちを悩ませるパンクを引き起こしてしまうのですが、中野さんはゴムの改良以外に、空気の漏れを防ぐ方法はないのだろうかと考え、あるアイディアが頭に浮かびました。

それは、「漏れる分だけ空気を入れ続ける。それをハブで行う。」というもの。
どんな仕組みになるのかと言いますと・・・・・
*ハブの中の専用部品がピストン運動をし、空気が圧縮される。
*その空気が専用チューブを通って、タイヤに送り込まれる。
要するに、自転車をこぎながら、自動的に空気が供給される、ということなのです。

エアハブ しかし、ここで新たな問題点が浮上します。
雨が降っているときに、ハブの空気を取り入れる穴から、水が入ってしまい、空気と一緒にタイヤに送り込まれてしまうことが分かったのです。

そこで中野さんは試行錯誤します。
ハブを密閉すると空気も入らないし、穴を小さくすると、引っ張り込む圧力が強くなり、余計に水が入ってしまう・・・・。
そして、中野さんは驚くようなアイディアを提案します。
「逆に穴を大きくして、水だけを防ぐような穴の形状にすれば良いのでは?」と。
まさに逆転の発想です。

中野さんは、開発期間わずか2年半で空気をタイヤに送り込むハブ「エアハブ」を完成させました。
この商品は「エアハブ」と名付けられ、取り付けられた自転車は現在、ブリジストンより先月から発売されています。

エアハブ付き自転車画期的な発明品「エアハブ」が誕生した日本の自転車業界ですが、取り巻く環境は中国から値段の安い自転車が輸入され、かなり厳しい状況です。
中野さんは、値段で勝負するのではなく、付加価値をつけて、お客さんにアピールすることが国内の自転車市場を活性化させる秘訣だとおっしゃいます。
エアハブに関しては、まずは国内市場の動きを見て、その後、ヨーロッパ、アメリカ、そして最終的には自転車大国・中国に進出していきたい、と可能性の大きさに期待を寄せています。

今年還暦を迎える中野社長、今が一番忙しく充実した時間だそうです。
しかし、「一人の目が行き届くのは30人が限度」と、社員を増やす予定はないそうです。
今は休日返上で社員一丸となって、エアハブ作りに取り組んでいます。

レポーター徳武樹里
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