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2003年11月06日
コイヘルペス被害が拡大中

11月6日木曜日の「現場にアタック」は、茨城県の霞ヶ浦をはじめ、全国に広がりつつある「コイヘルペス」についてです。

茨城県が霞ヶ浦と北浦で養殖のコイ、合わせて660トンがコイヘルペスに感染し、死亡した可能性が高いと発表したのが、今月2日。
以来、宮崎県、山梨県、そして埼玉県と感染が疑われる大量死が相次いで報告されました。
さらに、各地で予定されていた錦鯉の品評会も次々と中止を発表しています。

霞ヶ浦でコイの養殖を営んでいる方は、10月半ば頃からコイが死に始めたということですが、まさかコイヘルペスに感染しているとは気付かなかったということです。
そして気付いた時には半分も被害に遭っていたそうです。
他の養殖業者にもお話を伺いましたが、皆さん同じように最初は気付かず、水質や気温のせいかと思っていたということです。
また、自分が育てたコイが次々と死んでいくのを目の当たりにし、やるせなさを訴える声が多かったです。

実は霞ヶ浦は日本有数のコイの産地です。
出荷量は年間5000トンと、全国の5割を占めています。
霞ヶ浦と北浦では660トンの被害が報告されていますが、これは年間出荷量の13%に相当し、被害額は1億5000万円と見積もられています。

これほどの被害をもたらしたコイヘルペス、一体どんな病気なのか、独立行政法人・水産総合研究センター養殖研究所の飯田貴次さんに伺いました。
飯田さんによりますと、1997年頃からイスラエル、ヨーロッパ、アメリカ、インドネシア、台湾で被害の報告がありますが、詳しい研究はまだこれから、という段階だそうです。
最初の報告から5,6年しかたっていないため、感染ルートについても不明。
日本ではいずれ上陸の恐れがあるとして、今年の7月にコイの輸入にストップをかけたばかりでしたが、その矢先の出来事でした。

また、被害拡大を防ぐための対策としては、感染した魚を取り上げて、元気な魚と分ける以外に今のところ有効な防止策がないということです。
ただ、660トンもの量を全て取り上げるということは現実には難しく、コイの養殖業の方々はどうすればよいのか・・・と辛い胸の内を明かしていました。

茨城県では昨日と今日、霞ヶ浦の全てのいけすの検査を行い、処分については明日、決定するということです。
農林水産省では今日、専門家による技術検討会を開き、防止措置などを協議します。

さて、気になる人体への影響については「全くない。」と、独立行政法人・水産総合研究センター養殖研究所の飯田さんはおっしゃっています。
このコイヘルペスウィルスは熱に弱く、30度で活動停止する、すなわち死ぬということです。
つまり人の体内に入った時点でウィルスは死にます。

BSE問題のときもそうでしたが、消費者は冷静になって、しっかりと事実を認識し、風評を生むことを避けないといけませんね。
それにしても、国や自治体の対策はちょっと遅いのでは、と思いました。

レポーター泉貴子
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