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2002年10月24日 |
歯の治療で使う「デンタルミラー」のシェアは世界1!〜「岡本硝子」 |
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スペシャルウィークの今週は、「世界レベルの中小企業シリーズ・第二弾」をお送りしています。
4日目の今日の担当は白井京子(しらい・きょうこ)です。
かなり変わった経歴を経て、伝統のある家業を継いで職人集団を新しい分野に導いている、3代目社長の登場です。
千葉県柏市にある「岡本硝子」の岡本毅(おかもと・つよし)社長、47歳です。
「岡本硝子」は、特殊ガラスを作っている会社。
分かりやすい製品としては、歯医者さんの診療台に座ったとき、
上から照らすあの、「デンタルミラー」。
「デンタルミラー」の分野では、世界中のシェアの8割を占めています。
従業員は300人で、年間の売り上げは、48億円もあるんです。
岡本硝子がシェアを独占できる秘密は、
特殊ガラスを使って、光線のうち、明るい部分は反射させるが、熱は反射させない、
という特殊技術を持っているからです。
これを実現するために、特殊ガラスの表面に、1ミリの一万分の一という、
薄い膜をいくつも重ねて作り、熱のある光を反射させないようにするそうです。
それができるのも、ガラスを肌で感じることが出来る50人の職人集団がいるから。
昔からのおいしいウナギのたれを持っているところがうまみを発揮できる。
ウナギのタレとは、何の材料を、どのように混ぜて、特殊な性質を作り出すかを決める、
職人さんの腕と、昔から受け継いでいる秘密のレシピのことです。
昔ながらのタレ、と言っても、岡本さんは47歳と若いので、
今の社長が編み出したわけではなく、岡本硝子は創業昭和3年。
昔から、船舶用のガラスをはじめ、高速道路の水銀灯用カバーとか、
特殊ガラス、色ガラスを作り続けているので、会社に蓄積がある。
しかし、すごいのは3代目岡本毅社長の経歴。
東京大学の法学部を卒業。東大時代は、自動車部とゴルフ部に入っていた。
卒業して警察庁に入って、16年間働く。国内にいたのは10年。
ドイツに2年留学し、外務省に出向して3年間、香港の総領事に。
埼玉警察本部の刑事部長の時に、2代目が死んで、7年前に、3代目の社長に。
会社が何をやっているのか、ガラスのことは全く分からなかったそうですが、
だからこそ、何でも不可能なことはない、の精神で会社を大きくできたそうです。
自分で考え出したという、採用試験の方法もユニークなんです。
「竹トンボ」を作らせて、ガラス技術を習得する適性、忍耐力があるかどうか
チェックするそうです。
さらに、伝統だけでなく、他の分野の経験があるからこそ、自由な発想で、
夢はとどまるところを知らないんです。
ガラスで光スイッチを開発し、電気でオン・オフをする半導体に代わって、
光でオン・オフをするコンピューターを生み出す。
理論的には情報処理速度は100万倍速くなるそうです。
そして、日本のビル・ゲイツを目指すそうです。
夢物語でなく、岡本硝子はこの不況の中も業績を伸ばしていますから、
実現するかもしれません。 |
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