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2000年07月06日
渋谷区に新しい名所誕生?

東京都渋谷区のモスク


写真は私が中東に旅行した時に撮影したものではありません。 (ビルに挟まれているし、どうみても日本ですか。)
TBSのある赤坂から地下鉄で約10分。代々木上原駅の すぐそばにこのモスクは建っています。
正式に完成して、オープニングのセレモニーが行われたのは つい先月の30日のことです。

住所は東京都渋谷区大山町。
日本国内の本格的なモスクはここと神戸にあるだけです。 正式名称は「東京ジャーミー」。(ジャーミーはトルコ語でモスクの意)
その特徴は直径10メートルの大きな球形のドームと天をつく高さ およそ40メートルの尖塔(ミナレット)。オスマントルコ時代の様式で 作られています。
白壁にタイルの青と金の装飾がされ、内部にはいりますと、 細かい彫刻と美しいステンドグラスに目を見晴らされます。
小田急線に乗ることがある方は、新宿に向かうとき、代々木上原駅の手前で 目にしたことがあるかもしれません。

この場所には戦前からのモスクがありました。しかし86年に老朽化のため 取り壊されていました。 もともとは旧ソビエトからやってきたトルコ系の人達が作ったものでしたが、 土地をトルコ政府に譲渡し、新しいモスクはトルコ政府が中心になって 建設を進めることになったものです。 土木工事は日本の大手ゼネコン「鹿島」が担当し、 内外装はトルコの職人が来日して完成させました。

これからはここでムスリムの1日5回の礼拝が行われ、 金曜日の昼、いちばん重要な集団礼拝の時は国籍を問わず、多くのムスリムが 集まることになります。
早朝を除いて肉声のアザーン(礼拝の呼びかけ)が響きわたります。
さて「名所」と呼んだからには、見学できなければなりません。
イスラムは「排他的で厳しい」宗教だから、見学できないのではという方は 考えを改めて下さい。
建設を担当した「東京モスク財団」のサミ・ゴレンさんによりますと、 イスラム教以外の人でも見学は全く自由です。礼拝が行われていないときは どこを見ることも可能ですし、礼拝中でもそっと後ろの方から見学可能です。 (大声で騒いだりしなければ)
礼拝中は男女の席が別れていますし、慣習として女性は髪をスカーフで覆って 欲しいということでしたが、そんなに難しいことではないですよね。
(東南アジアの仏教寺院や日本の一部の寺でも同じことはあります)
サミさんは「イスラムは誤解されています。戦争やテロのニュースしか伝わらない 日本の人に普通のイスラムの文化、歴史を見て欲しい」と話します。
そのためにも、1階は多目的ホールになっていて、 今後展示や勉強会、イベントなどを予定しているということです。

30日にオープンしたばかりのこの「東京ジャーミー」、 翌週に行ってみると、早速近所の人達が(女性が多いようでした)見学に 来ていました。
モスクの建物そのものや、展示されている絵画など、感激だったようです。
外からみて、夕焼けのイスタンブールみたいという人もいましたし、 「代々木上原の新しい名所で誇らしい」という人もいました。

日本にいるムスリムにとっては祈りの場です。
それと同時に日本人にとっては(なにも海外にいかなくても)身近な異文化に触れ、 異文化を知る場が一つ増えたといえるのではないでしょうか。


リポーター 崎山敏也
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