今週のしつもん

Q1
なぜ、白玉粉、小麦粉は水を入れてこねていると水を含むのに、ゆでている時は水を含んでいないのですか?
小6、女の子

柳田先生:白玉粉や小麦粉はデンプンでできています。
女の子:はい。
柳田先生:デンプンにはα(アルファ)デンプンとβ(ベータ)デンプンの2種類があります。αは4年前にオリンピックをやったアテネ、ギリシャで使われている英語のAにあたるやつです。
女の子:はい。
柳田先生:βはBにあたるやつです。βデンプンから説明しますと、これは腐りにくいです。腐りにくくておいしくない。αデンプンは腐りやすくておいしいです。生き物にとっては。
おねえさん:へ〜。
柳田先生:βデンプンというのは、白玉粉や小麦粉の状態です。
女の子:はい。
柳田先生:パフパフ・ポソポソして人間には食べにくい。これが水を吸って熱を加えるとαデンプンになります。
おねえさん:変わるのですね?
柳田先生:はい。デンプンは原子や分子でできていて、ジャングルジムみたいに色々な形に組み合わさっているのですが、βデンプンからαデンプンに変わる時に、その間に水が挟まったりするところで、ジャングルジムの形が、ガラガラッと変わります。
おねえさん:はい。
柳田先生:それでもう水を含まなくなるのだろうと思います。
おねえさん:なるほど。もう出来上がっちゃうということなのですかね?
柳田先生:そうですね。ジャングルジムの形がきれいに決まってしまうので、それ以上水
が入ってくるゆとりがないのだと思います。
おねえさん:わかりますか?
女の子:だいたいわかります。
おねえさん:でもαデンプンになるということはおいしくなるということですね?
柳田先生:そうですね。
おねえさん:おいしくするために水を入れて、わざわざ変えているということですね?
柳田先生:そうです。デンプンの分子の形を変えます。お米を炊いて、ご飯にするのも同じことをやっているわけですね。
おねえさん:ご飯もそうなのですね。あなたは自分で料理をするのですか?
女の子:よくお母さんと料理をします。
おねえさん:そうですか。その中で気がついたのですか?
女の子:はい。
おねえさん:大発見ですね!

空想科学研究所主任研究員の柳田理科雄 先生




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