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2006年7月15日放送
質問1 日本酒のラベルで見かけた+と−表示は何ですか?
答え
答え1 このプラスやマイナスは“日本酒度(にほんしゅど)”といって、日本酒の甘口、辛口を判断するうえでの“ものさし”となるものです。マイナスの数字が大きいほど濃厚で甘く、プラスの数字が大きいと淡麗で辛口の傾向にあり、甘辛を見分けるひとつの目安になります。
ちょっと難しいのですが、一定の条件の下で、比重が1である水と同じ重さの清酒の比重を比べているものなのです。ただし、実際の味覚は酒度だけでなく、酸度やアルコール度数にも影響されます。ここでいう酸度とは、酒に含まれている有機酸である乳酸、コハク酸、リンゴ酸などの量の多少を示す指標で、酸味、旨味に影響します。日本酒度が同じでも酸が多いと甘味をうち消して辛く感じ、酸が少ない場合は甘く感じることがあります。平均的なお酒の酸度は1.3〜1.5で、これより少ないと淡麗、多いとどっしりとした濃厚さが感じられます。
このほかに日本酒を選ぶときの目安となるのは、山田錦、五百万石などの原料米の品種名や、吟醸、大吟醸などに用いられる精米歩合など、また、最近は冷酒やお燗で、などメーカーでお勧めの飲み方もラベルに表示されているのもが増えました。
答え
質問2 健康飲料ブームが続いていますが、ゴマの飲み物をあまり見かけません。
ゴマは飲み物になりにくいのでしょうか?
答え
答え2 ゴマはその成分の半分くらいが油分です。ですから水分に溶けにくいので、ゴマそのものを生かしたドリンクをつくることは大変難しいといえます。すりつぶして、ペースト状になったものを、油分になじみやすい牛乳やココア、豆乳で仕上げたドリンクは見かけます。原料としてゴマが使われている飲料としては、玄米や麦などの原料と一緒に煎って熱湯で抽出して穀物系のお茶にしたものもあります。さらにはゴマの成分セサミンを取り出して清涼飲料にしたものもありましたが、これも液体に溶けにくいので配合に苦労したそうです。
ところで、黒ゴマと白ゴマとありますが、その違いはご存知ですか? 白ゴマを煎って黒くなるのではないんです。そもそも栽培する木が違います。色の違いは皮に含まれる色素の違いです。黒ゴマも皮をむけば乳白色で栄養的に違いはほとんどありません。 風味の違い、出来上がる料理の色合いで使い分けられています。ペーストにして飲み物に仕上げる場合は白ゴマが使われることが多いですね。ゴマのほかに、やはり油分の多いナッツ類、アボカドなどはそのままでは飲料になりにくい原料です。
答え
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