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2006年6月17日放送
質問1 同僚とお酒を飲んでいたら「ふなくち」という言葉を耳にしました、これは何ですか?
答え
答え1 「ふなくち」とは、日本酒を造る過程で使う道具の一部分を指します。日本酒を造るとき発酵の終わったもろみをしぼる専用の長方形の槽(おけ)を“ふね”と呼びますが、「ふなくち」とは、その“ふね”からしぼったお酒がでてくる口の部分です。それが元になり、絞りたてのお酒を「ふなくち」と呼ぶことがあります。また絞りたてのお酒は白く濁り、炭酸ガスが残って荒々しく、新鮮な味わいであること、ふな口からスッと走るように流れ出てくる様子などから、“あらばしり”とも呼ばれます。日本酒つくりに係わる人、また日本酒大好きの人にはなじみのある言葉です。
このほかにも日本酒つくりには独特の言葉があります。例えば“やまおろし”。 山卸とは酒母(?もと)を作る為に麹、水、蒸米を入れた桶の中の蒸米を、蔵人たちが大きな櫂(かい)を使って潰していく作業の事です。江戸時代には、今のような精米の技術がなく、麹がきちんと働き、発酵を健全に進行させることを目的に行われていました。精米技術が向上し、山卸作業が必要なくなって廃止した酒母(?もと)で仕込んだため山卸廃止、山廃仕込という言葉も生まれました。ただ、廃止したから簡単になったかというと、むしろ酵母が育つ環境を自然にゆだねることで、時間もかかり、作り手の腕の見せ所となります。
答え
質問2 炭酸飲料の炭酸の量はどのように決めているのですか?
答え
答え2 炭酸飲料と呼んでもよい最低のガス圧、つまり炭酸ガスの量の程度は、法律で決められています。缶、ビン、ペットなどの容器に入れられる場合、容器がガス圧に耐えられる強度、また飲んだときのおいしいさからは、おおよそ3〜3.5kg/cm2くらいが限度でしょう。つまり容器の中には1平方センチあたり、約3キロで押す力の炭酸ガスが詰まっているのです。小さいビンでも意外と容器の中は圧力がかかっているんですよ。ソーダやコーラが、これらのしっかりとしたガスを持っている炭酸飲料になります。 逆に、微炭酸と呼ばれるものは、一般的に果汁入りや乳成分の入ったものが多いです。これらは中味に栄養分が豊富なため、法律上では容器に詰めた後、熱をかけるなどして殺菌を行う必要があるからです。つまりタンパクや繊維質を多く含むと、それが核となって、ちょっとした衝撃で泡がたくさん発生します。栓を開けたとき大きく吹きこぼれてしまう可能性がありますので、あまりガス圧を高くすることができません。容器の強度や品質保証の点からみても炭酸ガスの量は2.0kg/cm2程度が限界のようです。炭酸飲料を美味しく飲むためにも、栓を開けたらなるべく早く飲みきりましょうね。
答え
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