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2006年5月20日放送
質問1 お茶やコーヒーを水出しするとカフェインを抜くことができると聞きましたが、本当でしょうか?
答え
答え1 カフェインを完全にぬくことはできませんが、お湯で出すお茶やコーヒーより、水出しをした方がカフェインは少なくなります。それは、茶葉やコーヒーに含まれるカフェインやカテキンは、やや水に溶けにくい性質のため、高温のお湯では多く、低温の水では少なく抽出されるからです。 ただし、長い間水に漬けたままにしておくと、やはりカフェインもそれなりに抽出されますので注意が必要です。反対に茶葉のビタミンCや旨み成分のグルタミン酸、甘み成分のテアニンは、水に溶け易い性質のため低温で抽出されます。それに、お茶の成分のポリフェノールは高温であるほど酸化して色が褐色に変化しますから、水出しした方が色の変化も少なくて、きれいなお茶の色が楽しめます。ですから、お茶の持つ渋みや、すっきりリフレッシュしたい時にはお湯で、寝る前やお子様には水出しで、など使い分けると良いでしょう。人が感じる味覚は甘みより渋みが勝ってしまうので、甘み、旨み成分を大切にしている玉露やいわゆる高級煎茶は低温でゆっくり煎れる、カテキンなどがあまり含まれていない番茶、ほうじ茶は熱湯で入れてお茶らしい渋みや香りがよく出るようにする、などお茶のタイプとお湯の温度には理由があるのですね。
答え
質問2 ワインに入っている「ソルビン酸」とは何ですか?
答え
答え2 「ソルビン酸」は、ワインつくりには欠かせない物質で、瓶内での酵母の繁殖を抑えるために使われる食品添加物です。甘口ワインのように糖分があるものは、瓶詰め後に酵母が残っていると生育(活動)する可能性があって、生育すると発酵してガスが発生したり、濁りの原因になります。それを「ソルビン酸」が防ぐ役割をしているのです。甘口ワインは白ワインが圧倒的に多いので、「ソルビン酸」を使用しているのは、甘口の白ワインに多く見られる、ということになります。
ちなみにワインには他にも、酵母以外の有害な微生物の活動を押さえたり、不快な香りの成分を取り除いてくれる「亜硫酸塩「という添加物も使用されています。瓶詰めにしたあと、長い間保管されるワインが酸化して色が劣化するのを防ぐはたらきもあって、その便利さが発見された中世以来、亜硫酸塩は、酸化防止剤として世界中のワインに使われています。
どちらの添加物ももちろん安全性は十分に証明されていますし、味や色・香りに影響するものではありません。日本でも食品衛生法による安全基準が設けられ、その範囲内で極少量使われています。
答え
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