バックナンバー
2005年7月09日放送
質問1 ビールの原料に、麦芽とかかれていますが、そもそも麦芽ってなんですか?麦とは違うのでしょうか?
答え
答え1 麦芽とは、麦に芽という字を書くので、麦が成長する前の芽の部分と思われるかもしれませんが、 実は発芽した状態の麦そのもの、のことです。
ビールに使われるのは、主に二条大麦ですが、この麦を水にひたして、芽が出て、根っこが3〜4本位伸びた、麦もやしのようになったところを熱風で乾燥させて、根っこの部分を取り除いたものです。 麦と麦芽の大きな違いは、発芽する前にはなかった酵素ができることです。
麦は自分の子孫を残そうとするとき、つまり、芽を出すときに、それまで麦つぶのなかに貯蔵していた栄養分、 例えばデンプンですが、これを、水に溶けやすくするなど、利用しやすい形に変えようとします。 そのために作るのが、酵素ということなのですが、ビールを造る時、この酵素が、麦のデンプンやたんぱく質を糖分やアミノ酸に分解する働きをするのでビール造りには欠かせないものなのです。 このように、麦芽は酵素や栄養成分がぎゅっと凝縮された状態になっていますので、 この麦芽を使った健康飲料なども発売されているようです。 麦芽と同様、発芽玄米も、発芽するための様々な成分がパワーアップされた状態にあるため、 栄養分が豊富です。
答え
質問2 野菜ジュースというのは、何種類の野菜を使ったものからそう呼べるのでしょうか。
答え
答え2 『野菜ジュース』と呼ぶための基準や決まりはないのですが、『トマトジュース』や『トマトミックスジュース』、 『にんじんジュース』、『にんじんミックスジュース』などと表示するためには、中味や表示方法について、 使っていい野菜の種類とか、加えていいもの、原材料表示の順番など、JAS法など法律で決まりがあります。
たとえば、『にんじんジュース』であれば、にんじんの搾り汁だけでは酸味がなくて飲み物として難しいため、 にんじん100%でなくても、一定の酸味をつける目的でレモンなどのかんきつ類、うめ、あんずの果汁に限って 使ってよい、とか、味を向上させるために、ハチミツ、糖類、食塩を使ってよい、などなどが決められています。
もともと、野菜のジュースといえばトマトが一般的で、1979年にトマトについてJAS法などで決まりが作られ、 その後、にんじんもジュースとして一般的になり始めたため1996年にきまりが作られています。 最近になって、そのほか様々な野菜が飲料に使われるようになり、 野菜の扱いについてJAS法の改定の場でも話しにでているようですが、まだこれからといったところのようです。
ところで、野菜を生で食べるのと、野菜ジュースで飲むのとでは栄養成分に違いがあります。 野菜ジュースとして缶やペット容器で流通販売するためには、どうしても加熱殺菌する必要がありますが、 その熱によって、野菜に含まれる酵素の活性が失われてしまったり、熱に強くないビタミン類は、その成分量が 減ってしまいます。 ですから、野菜ジュースだけで野菜を取るということではなく、やはり、そのままの野菜を食べることも大切ですね。
答え
バックナンバーはこちら

サントリーお客様センターはこちら

|久米宏 ラジオなんですけど |TBSラジオトップ | TBSメインページ | もくじ・牽引 |

Copyright(C) 1995-2024 TBS RADIO,Inc. All Rights Reserved.