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2005年6月18日放送
質問1 ワインは、一度どんぶりに開けて良く撹拌(かくはん)すると味がまろやかになると聞いたことがありますが本当ですか?
答え
答え1 ちょっとお勧めできません。ワインは飲む前に空気に触れさせて、風味を引き出すという独特の味わい方を 極端に表現されたのでしょうが、どんぶりにあけて攪拌するというのはちょっとやりすぎ、ということになりますね。 ではワインをまろやかに美味しく飲むにはどうすれば良いのか具体的にお話しましょう。
ワインのタイプによっては、栓を開けてすぐ飲むよりは、飲む少し前に開けて空気と触れさせることによって香りが華やぎ、味がまろやかになる場合があります。
また、デカンタといってワインをカラフに移し代える方法があります。長く保存しておいたワイン、特にしっかりした長期保存に向くタイプのボルドーの赤などですが、ワインの成分が 澱になって瓶底にたまっていることがありますが、ワインと混ざると不快な味になります。
ボトルから直にワインを注ぐと、オリが舞い上がって混ざってしまうのでデカンタを行い、このオリを除きます。 このデカンタをすることで、空気と触れさせて、ワインの風味を十分に引き出すのにも役立ちます。
最近は、赤ワインだけでなく白ワイン、オリが出ていない若いワイン、新しいワインでもデカントすることもあります。 この場合は、ワインを強制的に空気と接触させることで、酸化防止剤として使用されている過剰な亜硫酸を 飛散させたり、赤ワインでは酸素が供給されることで、ポリフェノールが一部だが酸化されることで、 味わいがまろやかになる、ということもいわれています。この目的では少しだけ荒っぽくデカンタした方がよいでしょう。
答え
質問2 豆乳は牛乳に比べて、紙パックのものでも賞味期限がかなり長いですが、なぜですか?
答え
答え2 豆乳も牛乳も一見同じような紙パックに入っていますが、実は素材が違います。 牛乳と豆乳の大きな違いは、牛乳は動物性ものに対し、豆乳は大豆から絞った植物性であるという事ですが、 原料の違いで日持ちが異なるということではありません。賞味期限、あるいは消費期限はその製品の特徴や 充填などの製造方法、また容器のタイプによって異なってきますので、豆乳でも賞味期限が10日程度の短いものもあります。
その容器についてですが、賞味期限の長いものはごく薄いアルミ箔やポリエチレンの層で、 中身に影響を与える光や空気をさえぎり、おいしさを長時間にわたって保つことができる材質で出来た容器に入っているのです。また充填するときに厳しい環境を整えて無菌状態で行うことで、新鮮なおいしさを保ったまま常温で数ヶ月賞味期限を持たせることができるようになっているものもあります。牛乳も長期保存が出来るものもあるのです。殺菌温度の違いが大きいです。
牛乳でもロングライフミルク、長期保存牛乳というものは、 通常お店で冷蔵で管理、販売されている消費期限が7日間前後の牛乳類が130℃、2秒間という基準で 殺菌されているものが多いのに比べ、135℃〜150℃の超高温で瞬間的に処理し、容器も日持ちのする豆乳のような紙パックを使い、無菌状態で充填を行っています。常温で60日程度日持ちすることが出来ますので 僻地や、離島等の遠隔地、遠洋外洋の船に積み込むのに適しています。缶入りの牛乳では1年保存することが出来るものもあります。
答え
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