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2005年4月30日放送
質問1 ワインのアルコール度数はどうやって決めているのですか?
答え
答え1 実は、ワインは他のお酒と違い、水などは一切使わず、ぶどうだけで作るお酒です。そのため、ぶどうの出来によってアルコール度数が決まってしまいます。ワインのアルコール度数が細切れにまちまちなのはそのためなんです。
ワインのアルコール分は、葡萄に含まれる糖分が、酵母という微生物の働きでアルコールと炭酸ガスに変わる発酵という工程で生まれます。
辛口の白や赤ワインの場合、葡萄の糖分をすべて使い切ってアルコールを得ますが、もとの糖分の量によって出来上がるアルコール度数に違いが出ます。葡萄の糖分は産地の気候によって異なります。
同じヨーロッパでもドイツやオーストリアなどはかなり涼しいので、南の国にくらべて糖分は低めです。結果、アルコール度数も10%前後となります。これに対し、南フランスやイタリア、スペインの南部などは、かなり温暖で葡萄がよく育ちますから糖分に恵まれ、高いもので15%くらいのアルコールを含むワインとなります。 アルコール度数が比較的低ければ、軽めの口当たりで酸味にも恵まれた爽やかな味わいでしょうし、高ければしっかりとした飲み応えであることが多いでしょう。
もちろんアルコール度数が味わいのすべてを決めるわけではありませんが、薀蓄を傾けるのも楽しいです。天気のよい休日には、アルコール度数低めの気軽なワインを少し冷やして、ワイン談義をしながら、ピザやサンドイッチ、パスタなどとあわせても楽しいですね。
答え
質問2 ジャスミンティーはどうやってつくっているのでしょうか?
答え
答え2 花のお茶で一般的に有名なのはジャスミンティーですね。これは、ジャスミンの花の開花時の香りをお茶に吸着させたものです。
ジャスミンの花は夜に開くので、夕方つぼみが膨らんで咲きかけの状態の時に採取し、よく乾燥させた中国緑茶でサンドイッチ状にはさみます。ジャスミンが開花する時に出る強い香りを、茶葉に吸着させてからいったんその花を捨てます。そのお茶を再び乾燥させて、またつぼみを摘んで同じ事を繰り返します。
ただ、ジャスミンだけでしっかりと香りをつけるには、深夜に何度も繰り返し作業をしなくてはならないため、最近は、予め玉蘭(ぎょくらん)という花の香りをつけたものを作っておいてからジャスミンの香りをつけるように製造方法が若干変わりました。玉蘭の花の香りはとても強いので、先にこの香りをつけてから、ジャスミンの香りをつけることで深夜の作業が軽減でき、香りの乗りもよくなり、香りの強いジャスミンティーが安定して作れるようになりました。
なお、香りをつけたあとのジャスミンの花は、乾燥するとその清楚な香りがなくなるため、茶葉にそのまま入れておく必要はありません。よくお茶に花が入っているのは見栄えのためだけなんです。花の香りを移したお茶は、ジャスミンのほかにもバラやキンモクセイ、クチナシなどがあります。是非、お茶屋さんで探してみてくださいね。
答え
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