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2005年4月02日放送
質問1 今週は、お花見とお酒についてのお話です。
答え
答え1 ここ日本では、お花見といえばやはり宴会を楽しみにされてる方も多いと思うのですが、サクラの花を使った日本のオリジナルリキュールというものがあるんですよ。
これは桜の花びらと葉を漬け込んで作り、独特の香り立ちと自然な甘味が特徴です。これをベースにしたチューハイもありますよ。春らしい華やかな香りと甘酸っぱい味わいの季節限定アイテムです。サクラの花の下で飲むと盛り上がるかもしれません。
ただ、「花冷え」という言葉があるくらいですから、お花見の日が残念ながら寒かったときは、コンロを持ち込んでお燗にして召し上がるのも一つのアイデアです。一般的にお燗にあうのは、コクや旨み成分の多い純米酒などのほうがむいているようです。フレッシュさを楽しむ生酒や吟醸酒は冷やがお勧めです。
缶容器などに加熱機能がついているものもありますね。メーカーによっていろんな仕組みで出来ているようですが、その仕組みをご説明しますと、一般的なのは、容器に生石灰と水がそれぞれ分かれて入っていて、ボタンを押したり、紐を引いたりしてそれぞれの袋がやぶけてまざりあい、化学反応を起こして発熱し、その温度でお酒を温める、ということになっています。宴会で楽しんだ後はごみの持ち帰りもお願いします。
ところで、今は花見というとサクラの花を楽しみますが、万葉集の時代には花見といえば「梅見」のことでした。これは、遣唐使が持ち帰った中国渡来の梅を、文化・教養の象徴として受け入れられたのが始まりです。その後、平安時代になると、貴族達の間で桜を邸内に植えるのが流行りはじめました。安土・桃山時代に 豊臣秀吉が大規模な『醍醐の花見』を行った事は歴史的にも有名です。
一般庶民の間にも花見が盛んになったのは、江戸時代に入てからで、多くの名所が誕生しました。落語の「長屋の花見」で、熊さん八さんたちが、かまぼこの変わりに大根、卵のかわりにたくあんとお重に盛り合わせて楽しんだのもこのころでしょうか。花より団子、花より饅頭という諺が生まれたのも江戸時代のようです。江戸の川柳には朝早くから出かけて毛氈をひいて場所とりする、などという歌もあり、今とかわらない庶民の楽しみだったようですね。
答え
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