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2004年11月20日放送
質問1 日本酒をお燗する時、よく“人肌で”といいますが、熱すぎるとお酒の味にどう変化が起きるのでしょうか。また、冷酒との違いを教えてください。
答え
答え1 人肌というと、だいたい35度位ですが、その位に温めると、お酒の甘味がより強く感じられ、さらに、そのお酒の持つ風味や味わい、コクなどの旨味が、より引き出されます。
一般的に、熱燗といえば50度位のことですが、あまりに温度が上がりすぎると、アルコールが揮発してしまいますし、味わいや風味がそこなわれてしまうこともあります。また、適度に冷やすと、フレッシュなお酒では、そのフレッシュさが引き立ちますが、お酒の酒類によっては、その香り立ちや個性が弱くなる、という場合もあります。 大切なのは、それぞれのお酒にあった温度で楽しむということです。一般的にお燗にあうのは、純米酒などコクや旨み成分の多いものといわれており、生酒や生貯蔵酒、吟醸酒などは冷やした方が、そのフレッシュさがひきたちます。
ところで、お燗の温度は、人肌燗のように、5度きざみで、粋な呼び方があります。一番低い30度が「ひなた燗」で5度上がる度に、「人肌燗」」「ぬる燗」「上燗」「熱燗」、「とびきり燗」の55度まであります。これからおいしくなるふぐのヒレ酒などは、この「とびきり燗」です。また、冷やす方も、一番温度が高い15度が「涼冷え」、5度下がる毎に「花冷え」「雪冷え」「みぞれ酒」の0度までと、とても素敵ですよね。
答え
質問2 お茶といっても紅茶、麦茶、ハーブティーなどいろいろありますが「お茶」と呼べるには何かきまりがあるのですか?お茶の定義を教えてください。
答え
答え2 こういうものがお茶、というような厳密な定義はありません。
法的にも、緑茶とは、とか、紅茶とは、という形での決まりはありますが、お茶一般としてのきまりはなく、乾燥した植物にお湯を注いで出てきたものを「お茶」と呼んでいます。
ただ、もともとは「ツバキ科のお茶の木」の葉からつくられたものを「お茶」と呼んでおり、緑茶、ウーロン茶、紅茶など、醗酵の度合いや、加工法によって、それぞれ独特のお茶の色、香、味わいになります。
一方で、ツバキ科のお茶の木以外の植物の葉や根、実などを煮出したり、煎じたりして、お茶として飲まれるものもあります。代表的なものでは、麦茶ですとか、蕎麦茶、ミントやカモミールなどのハーブティー、さらにはゴーヤやとうもろこしなど野菜のお茶まであり、最近の健康志向から、それらのお茶の人気がとても高まっています。抗酸化作用とか、気持ちが落ち着く、身体が温まる、などなど、それぞれの原料が持つ特性によって、様々な効果が期待されています。もちろんツバキ科のお茶に含まれる、緑茶のカテキンとか、ウーロン茶ポリフェノールなどは、既にみなさんもご存知ですよね。このような、健康的なイメージから様々なお茶の人気が更に高まっているものと思います。
答え
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