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2004年7月17日放送
質問1 缶ビールのタブ(あけ口)は、昔はちぎって捨てるタイプのものでしたが、今では、下に押し込むだけのものになりましたよね。
これに替わったのはいつからだったのでしょうか?何故、それに統一されたのか教えて下さい。
答え
答え1 現在見かけられる缶飲料の大半は、飲み口の口金(タブ)が押し込み式で、本体から離れないように設計されています。これはステイオンタブ方式と呼ばれています。以前使われていたタブが離れる方式を、プルトップと言います。
ちぎって捨てられてしまう事が多いため、アメリカでは、散乱したタブを飲み込んだ野生動物や牧場の牛の死亡が相次ぎ、動物保護の面からステイオンタブが普及しました。
日本でも丹頂鶴が飲み込んで死んだとか、海岸で裸足で歩いている子供が怪我をしたなど、問題提起もされましたが、飲みにくい、衛生的でないとの理由からなかなか普及しませんでした。
1990年にビール会社がステイオンタブを限定品で採用してから、タブの散乱防止と環境美化、資源の節約に結びついて普及しはじめました。はじめのころは、知らずにタブを引っ張って、ちぎってしまい、缶を明けることが出来なかった、という問い合わせも多かったので、天面のタブの両脇にタブをおこす、引く、と印が付けられているものもあります。
答え
質問2 「地下天然水」って、どれくらい深い所の水なのか教えて下さい。
答え
答え2 地域によって、また水脈にも特徴がありいろいろですが、一般的に数十メートルから100メートル以上深い水源から採水されているものがあります。
山や森に降る雪や雨は、ゆっくりと地中に浸透していきます。何百万年もの歴史を経た天然のろ過装置の役割を果たす地層を潜り抜けて、きれいな地下水になっていきます。
例えば、南アルプス地方では花崗岩層に含まれる鉱物のうち、風化しにくい水晶が水を磨いていきます。何十メートルもの深さの地下水脈に流れ込み、ゆっくりと流れていきます。湧き水となって地表に現れたり、それを深井戸としてくみ上げたりして天然水として皆さんが飲んでいるのは、雨が降ってから何十年も経ってからなのです。これから何十年の先に安心しておいしい天然水を飲めるようにするには、森林を整備して、地下水を守っていかなくてはいけません。
「涵養(かんよう)」、という言葉がありますが、大地に水がしみこむように徐々に養い育てるという意味です。
「涵養林」とは、降った雨や雪を土壌に浸透させ、保水し、やがては地下水脈や河川に水を供給する機能を持つ森林を指しますが、メーカーでは「涵養林」を育て整備する取り組みも行っています。
答え
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