バックナンバー
2004年5月22日放送
質問1 昨年はフランスワインの当たり年だったので、手頃なものを買い込んで、新聞紙に包み、北側の押入れに保管しています。
そして10年ほど寝かせると高級ワインになると聞きましたが、どうなのでしょうか?
答え
答え1 ワインは長年寝かせれば高級になるということは言えません。
ワインのタイプや個性は多種さまざまです。なかにはあまり寝かさずに飲んだ方がおいしいものがありますし、一方、じっくり寝かせて初めて真価を発揮するものもあります。
原料のぶどうの香りやフレッシュな風味を楽しむタイプは、あまり寝かせない方がいいでしょう。しっかりした厚みのあるタイプでは、年月を経ることでこくのあるまろやかな風味を楽しめるようになります。
いずれにしても、あるレベルのワインが、保存によって風味豊かになることはあっても、”等級”が上がる、ということはありません。さらに、その保存方法によっては、かえって風味を落とす危険性もあります。一般のご家庭ではなかなか、難しいものです。一般的に、店頭に並ぶときには、そのワインの飲み頃で出荷されていますので、購入後ふた夏を越さない間に飲む事をお勧めします。
もし、ご家庭で長期に保存してみようと思われるのであれば、新聞紙に包むよりもクーラーバッグや発泡スチロール等に入れ、コルク栓を乾燥させないため、必ず横に寝かせて保存して下さい。
そして、一概に北側の押し入れといっても逆に湿気やカビの恐れもありますので、場所を選んで暗く涼しい静かな場所に置き、温度や湿度の変化を少なくする、などがポイントになります。
答え
質問2 喫茶店で、コーヒー用の大きいガラスのパイプのような器具が飾ってありましたが、なんですか?
家でも飲めるのでしょうか?
答え
答え2 ガラスのパイプは水出しコーヒーの器具ですね。
水出しコーヒーというのは冷水で長時間をかけて抽出するコーヒーで、旧オランダ領南方諸島でそこに住むオランダ人が抽出して飲んでいたものが始まりと伝えられ、通称ダッチコーヒーと呼ばれています。
お湯でいれる場合と違ってコーヒーに熱が加わらないため、コーヒー豆本来の純粋な味わいが楽しめる抽出方法です。何時間もかけて抽出しただけのことはあって、水出しコーヒーはとても深いコクを持っていながら、水を使うので苦みが少ないのも特徴で、苦味の苦手な方にはお勧めです。
その意味で、水出しコーヒーに使う豆は通常ならば苦みが強めのフレンチやイタリアンの深煎りの方がそのコクを十分に引き出せるという点で適しています。
ただ、難点なのは、淹れ終わるのに7、8時間かかるのと、また、香りの部分は通常のドリップに比べ、弱いかもしれません。
家庭用の簡単な水出し専用のコーヒーメーカーも売られていますので、ご家庭でも楽しめます。お店に置いてある器具は、当然ながら一度にたくさん作れるという事と、インテリアデザインとしても見ごたえがあるという点で大きなものですが、家庭用は普通のコーヒーメーカーと同じくらいの大きさが中心で、デザイン的にも大小いろいろあります。
答え
バックナンバーはこちら

サントリーお客様センターはこちら

|久米宏 ラジオなんですけど |TBSラジオトップ | TBSメインページ | もくじ・牽引 |

Copyright(C) 1995-2024 TBS RADIO,Inc. All Rights Reserved.