2003年7月26日放送 買ってきたビールを急いで冷やしたいのですが、冷凍庫に入れても大丈夫ですか？ また、飲むのに最適な温度を教えて下さい。 結論から言うと、冷凍庫を使うのはオススメできません。入れっぱなしにして万一凍ってしまうと体積が増え、缶が裂けたりして危ないというのは皆さんご想像のとおりですが、他にも理由があり、ビールは冷やしすぎると泡立ちが悪くなる上、原料の麦の成分が凝固して濁りが発生するなどしておいしさが半減してしまいます。 炭酸ガスは液体には溶け込みますが、凍った固体には溶け込めないので分離してしまい、また凍ったビールが溶けたとしても気の抜けたビールになってしまいます。 急いで冷やしたい時は氷水に漬ける方法をオススメします。この方が早く冷えます。ビールの冷え具合は好みにもよりますが、夏なら4〜6度、冬なら6〜8度がオススメの温度。ご家庭の冷蔵庫では、4時間ほど冷やして頂ければ充分飲み頃の温度になっています。その逆に、生ぬるいビールは喉越しが悪く、しかも泡が立ちすぎます。 麦茶は何故、夏に冷やして飲むのが定番なのですか？ 麦の収穫の季節が6月。おいしい麦茶の原料が手に入るのが7月だったから。夏に飲まれるので結果として冷やして飲む事が多い、ということではないでしょうか。江戸時代は「麦湯」として温かいものを売って歩く商売がありました。氷などは貴重品で、まして冷蔵庫もなかったので温かいお茶を飲んで涼を取っていたのですね。 お茶といっても麦ですからカフェインが入ってないので、コーヒーのように飲んだら眠れなくなったということもなく、夏の夜、寝苦しい時にもぴったりです。また、ある大学の研究発表によれば、胃の粘膜を保護する効果があるということなので、夏の疲れた胃にもやさしい飲み物、ということで夏の定番になったといえます。

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