檀れい 今日の1ページ

女優の檀れいが毎回、その日にまつわる話題や風物詩などを交えてお届けします。忙しい朝のひとときを是非、番組と共にお過ごしください。

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採用された方には3000円分のクオカードと、あのCM曲「いすゞのトラック」のCDを差し上げます。

出演者

檀れい

檀れい
1992年、宝塚歌劇団に入団。
月組、星組のトップ娘役をそれぞれ務める。
2005年に退団。
2006年、山田洋次監督作品「武士の一分」でスクリーンデビュー。
映画・TV・CMなど活動の場を広げ、2015年4月からTBS火曜ドラマ「マザー・ゲーム」にも出演。

酉の市のおはなし

2014年11月10日
毎年11月に各地の鷲神社で行われる「酉の市」。
年末感を急に煽られて
人々を慌ただしい気持ちさせる風物詩です。

酉の市は11月の「酉の日」に行われますが
あらためてこの酉の日とは何なのでしょうか。

何度かご紹介したことがありますが、
古代中国の暦の数え方、十干十二支と関係があります。

子丑寅卯辰巳午…の十二支を
カレンダーの日付けに当てはめていって
「酉」に当たるのが酉の日です。

毎年11月にやってくる最初の酉の日が「一の酉」。
その12日後にやってくる2回目が「二の酉」です。
11月は30日までなので、一の酉が早い年には、
「三の酉」まであることがあります。
今年は二の酉までですね。

酉の市と言えばあの「熊手」の御守りです。
「かっこめ」とも呼ばれていて、
これは熊手で福をかきこめという縁起をかついだ名前です。
威勢の良いかけ声で値段交渉を重ねて
商談成立となればお手を拝借。

ご商売をしていて毎年買われている方は
ご存知だと思いますけど、
熊手は必ず前の年より大きいサイズのものを買うこと。
そして最初に言われた値段から値切っても
その値切った分を「ご祝儀」にして渡す。
これが暗黙のルールとしてあるんです。

それをやって初めて気持ち良く商談成立。
「お手を拝借! よぉぉぉお!」となるんですって。




あすは「バーナム効果」についてです。

バーナム効果について

2014年11月11日
11月11日。
デジタル表示の時計に同じ数字が並んだ瞬間を目にすると、
「今日はなんだか良いことがありそう!」
そんな気がしませんか?

実は心理学でいう「バーナム効果」と関係があるらしいんです。
誰にでも当てはまる一般的なことを
自分だけにあてはまることだと思い込んでしまう心の現象。

血液型性格診断もこの「バーナム効果」だそうです。
例えば…
A型の人はきれい好き。
B型の人は自己中心的。
O型の人は大雑把で
AB型の人は二面性がある。

そう言われると「そうかもしれない」と思いがちですけど、
実際はA型で自己中心的な人もいますし
誰でも多少二面性はあります。
でも自分にだけ当てはまるように思ってしまう心の動き。
時計の数字が揃っているのを見て
「ラッキー」と思うのも一緒なんです。
実際は色んなデジタル表示を見ているわけですよね。
今日は、一年のなかの普通の一日。11月11日です。

1並びの日は記念日がいっぱい。
11月11日を漢数字で書くと
プラスとマイナスに見えるので「乾電池の日」。
1が並んだ感じが似てるので「ポッキー&プリッツの日」。
11人同士で戦うので「サッカーの日」。
靴下を並べた時の形がそう見えるから「靴下の日」。
「煙突の日」「もやしの日」「きりたんぽの日」
「立ち飲みの日」というのもあります。
理由は4人の人間が立って飲む姿が
数字の1111に似ているから…。

1が4つ並んだ今日は、そう、特別。
それはつまりいつもと同じようにかけがえのない
素敵な一日ということ!


明日は「銅おろし金」についてです。

銅おろし金のおはなし

2014年11月12日
お鍋にいっぱいの大根おろしで「みぞれ鍋」
温まりますよね。

大根に限らずワサビや生姜お野菜を下ろすときに使うのが
「卸し金」です。
最近はセラミック製も出回っているので
「卸し器」と言ったりして、
必ずしも「かね」ではないのかもしれません。

でも今朝は職人さんが一本一本目を立ててゆく
昔ながらの卸し金のお話です。


東京・葛飾区にある「江戸幸」のご主人
勅使河原隆さんは
先代のお父様から手ほどきを受けた職人さんです。
卸し金を手作りしている職人さんは
東京にはもうほとんどいらっしゃらないそうです。

勅使河原さんがつくる卸し金は銅製。
銅の板を叩いて平らにしたところに
鋭い刃をもつ鏨を打ち付け金属に目を立ててゆきます。
おろし金の目は裏と表で1000近く。
その目ひとつひとつが、野菜を卸す刃になっています。

銅の表面には錫が焼き付けられていて
表面が酸化して色が変わるのを防いでいます。

ほどよく水分を残して素材の旨味を最大限に引き出す
銅製の卸し金。
実際に大根をおろしてみると
驚くほど軽い力で淡雪のような大根おろしを
作ることが出来ました。

18歳から修行を始めて50年という勅使河原さん。
ご自身がおっしゃるには先代のお父様は天才肌だったそうで、
自分はコツコツタイプ。
50歳になる少しまえに先代が人に
「うちのせがれも一人前だから…」
と話しているのを耳にして初めて、
「自分も認められたんだ」と思ったのだそうです。

技を極める職人の道に、終わりはないんですね。


★江戸幸(えどこう)
住所:東京都葛飾区小菅1−28−8
電話:03−3602−1418
※インターネット販売サイト http://shop.shokunin-jp.com/
※平日の営業時間中(8:30〜18:00)に
お問い合わせ下さい。


あすは「犬公方と大切なペットの問題」についてです。

犬公方とペット問題

2014年11月13日
犬公方と呼ばれた徳川5代将軍・綱吉は、
「生類憐みの令」を出したことで知られています。
動物を殺してはいけないというお触れをたくさん出しました。

綱吉が戌年生まれなので特に犬が保護された
という印象がありますが、
実際はワンちゃんだけでなくあらゆる生き物の殺生を禁止。
ついには蚊やハエまでも殺してはダメと
エスカレートしたことから
「生類哀れみの令」は天下の悪法だとも言われています。

記録によれば1695年の今日
武蔵野中野村に野犬を収容する16万坪の
「お犬小屋」が設置されました。
大久保や四ッ谷にも犬小屋がつくられ
もともと住んでいた人間は立ち退きを命じられています。
綱吉はどうしてそんなに動物を保護しようとしたのでしょうか。

歴史に詳しい方はご存知の通り
綱吉は跡継ぎに恵まれませんでした。
それを憂いていた綱吉の母・桂昌院が僧侶に相談し
アドバイスに従ったとされています。

生類憐みの令はもうありませんが、
今、日本のペットをめぐる状況は
決して良いものではありません。

全国の動物保護施設に引き取られる
犬・猫およそ21万頭のうち77%以上が
殺処分されている現状があります。
アメリカでは保護される数のおよそ4割、
イギリスでは1割が殺処分というデータがあり
日本の処分率の高さが指摘されています。

欧米では施設に引き取られた犬・猫を
譲り受けて飼うシステムも発達していますが
日本ではまだまだ「ペットはペットショップで買うもの」
という認識が強くこの点でも遅れているということです。

ペットは人間の暮らしを豊かにしてくれるパートナー、
大切な仲間です。
そのペットと暮らすということは楽しさを受け取ると同時に、
その命を預かる責任も持つということ。
今朝は「ペットと人間の暮らしの望ましい在り方」について
考えてみました。


あすは「七五三」についてです。

七五三のおはなし

2014年11月14日
あす11月15日は「七五三」です。
子どもが健康に育つことを願って氏神様にお参りをします。
必ず11月15日にという厳密なものではないので
毎年この時期に親子連れで着飾って出かけている姿を
見かけますよね。

そもそもこの七五三という風習は
いつ頃から始まったものなのか。
調べてみるとこのコーナーできのうお話しした、
「生類哀れみの令」を出した犬公方
徳川5代将軍綱吉公と関係が深いことがわかります。

戌年生まれの将軍綱吉は
世継ぎとなる子宝に恵まれませんでしたが
実は綱吉はひとり男の子を授かっています。
それが徳川徳松。
でもこの子が病弱だったんです。

綱吉が将軍になったために
わずか2歳で徳松も家督を継ぎます。
そして徳松3歳の元和元年11月15日に
健康を願って行われた催しが
今に続く七五三の始まりとも言われています。
しかし…願いもむなしく、
徳松はわずか5歳で亡くなっています。

七五三は昔、3歳と5歳と7歳で
行われることが分かれていました。

3歳は「髪置きの儀」。
江戸時代は男女とも3歳までは髪を剃り
坊主頭でいる習慣がありました。
これをやめて髪の毛を伸ばし始める儀式です。
5歳は「袴儀」。これは男の子が袴を履き始める儀式。
そして7歳は女の子の「帯解きの儀」。
幅の広い大人と同じ帯を絞めるのが7歳からでした。
     
昔は15歳頃に元服をしたらもう大人です。
女の子も10代で嫁ぐのが当たり前だった江戸の頃。
人生のペースが、今と比べて早いですよね。



次回は「100にまつわるお話し」についてです。