檀れい 今日の1ページ

女優の檀れいが毎回、その日にまつわる話題や風物詩などを交えてお届けします。忙しい朝のひとときを是非、番組と共にお過ごしください。

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採用された方には3000円分のクオカードと、あのCM曲「いすゞのトラック」のCDを差し上げます。

出演者

檀れい

檀れい
1992年、宝塚歌劇団に入団。
月組、星組のトップ娘役をそれぞれ務める。
2005年に退団。
2006年、山田洋次監督作品「武士の一分」でスクリーンデビュー。
映画・TV・CMなど活動の場を広げ、2015年4月からTBS火曜ドラマ「マザー・ゲーム」にも出演。

「サツマイモ」のおはなし

2014年10月13日
今日は、さつまいもの日。
どうして10月13日が「さつまいもの日」なのでしょうか。

「栗よりうまい十三里」

およそ4キロを1里とする昔の距離の表し方があります。
秋の味覚の栗を、9里と書いてシャレてみます。
そして栗よりうまいの「より」も4里と書いてみる。
9里と4里を足すと、13里。
つまり、九里(栗)四里(より)うまい「十三里」は
さつまいものこと。

さつまいものことをシャレで「十三里」と
呼んでいたんですね。で、きょうは13日。
10月はさつまいもの旬です。
ということで、関東で有数のさつまいもの産地だった
埼玉県川越市の人々が今日を「さつまいもの日」と
決めたのだそうです。

江戸っ子が「十三里」と呼んで美味しく食べたのは
焼き芋。焼き芋が一番栗にちかいですもんね。
京都では焼き芋のことを「八里半」と呼んでいたそうです。

これは「栗には半里ほど及びませんがなかなかのお味ですよ」
という、京ならではのへりくだり。
それがあっての、江戸っ子たちの十三里でした。

あすは「鉄道」についてです。

「鉄道」のおはなし

2014年10月14日
今日10月14日は「鉄道の日」。
明治5年、新橋と横浜を結ぶ日本で初めての鉄道が
開通したのを記念して制定されました。

全長29キロメートルの区間を
時速32キロで走った鉄の固まり。
客車をひっぱる機関車を当時は陸(おか)蒸気と
呼んでいました。

蒸気船は見たことがあったけれど
それが陸を走るのは初めて。
だから機関車のことを「陸蒸気」と呼んだんですね。


東京の街を陸蒸気が走るより前、人々の移動はもっぱら歩き。
街道をゆくことでした。
その街道には現在「道の駅」の名前で親しまれている
休憩施設があります。
ドライブしているとつい立ち寄っちゃいますよね。
いま全国に「道の駅」は1030カ所もあるそうです。

「駅」という漢字には「馬」という文字が入っているように
馬を乗り換える場所という意味がありました。
それが明治5年に日本に誕生した鉄道にも
使われるようになって
列車の停車場を「鉄道駅」と呼ぶようになったそうです。


あすは「ちゃんと手を洗おう」というおはなしです。

「ちゃんと手を洗おう」というおはなし

2014年10月15日
きょうは「世界手洗いの日」です。
ユニセフが2008年から提唱しています。

世界で5歳の誕生日を迎えずに命を終えてしまう子どもは
年間660万人もいて
その原因の多くは予防可能な病気です。

不衛生な環境や生活習慣で
下痢や肺炎にかかってしまうんです。
もしせっけんを使って正しく手を洗うことができたら
年間100万人もの子どもの命が守られるのだと言います。

衛生面では恵まれた環境にある日本でも
「手を洗うこと」の大切さは皆さんも
実感されていると思います。
チャチャっと水で流すのではなくて
しっかり30秒は洗いましょう。

でもこの30秒がなかなかできないのだそうです。
そこでオススメの目安が…
「ハッピーバースデーを2回歌う」。

石けんをつけて、指の股や手のひら、手の甲もゴシゴシ。
その時にあの♪ハッピーバースデー・トゥーユーの歌を
ちゃんと2回歌うんです。
そうすると、あら不思議ちょうど30秒。
急いで歌っちゃダメですよ。


あすは「秋の色」についてです。

「秋の色」のおはなし

2014年10月16日
秋のイメージはきっと人それぞれ、十人十色ですよね。
昔の人はどんなふうに秋色を感じていたのでしょうか。
『日本の伝統色を愉しむ』という本からご紹介しました。

まず、秋と言えば【茜色】。
朝焼けや夕焼けが空を染めるあの色。
この時の雲を「茜雲」と呼びます。
由来はアカネ科の多年草。
赤い色の根っこで染められた濃いめの赤を
「茜色」と呼んできました。
アカネは藍色の藍と並んで人類最古の染料とも言われ
4500年前の遺跡からも茜染めの木綿が出土しています。

グラスの中の秋色と言えば…【琥珀色】。
植物の樹脂の化石が琥珀です。
ウィスキーがその代表ですね。
秋の夜長に、水割り、オンザロック、ソーダ割りにしますか?

琥珀より黄色味が少し増したのが【黄金色(こがねいろ)】。
こちらの代表は、たわわに実った稲穂です。

【柿色】。
柿の実の鮮やかな橙色は「照柿(てりがき)」と
表現されていました。
お花ならマリーゴールド。
ハロウィンに欠かせないカボチャも、柿色です。

そして秋のお蕎麦の色は【鈍色(にびいろ)】。
サンマやムクドリも「鈍色」なんですって。

というように、
あげてゆくとキリがないほど昔から秋は色々なんですね。
秋にはまだまだいっぱい色が溢れているのかもしれません。

あすは「文豪の恋文」についてです。

「文豪の恋文」のおはなし

2014年10月17日
1968年の今日、
日本人初のノーベル文学賞受賞が発表されました。
受賞したのは、川端康成さんです。
「伊豆の踊り子」や「雪国」などの作品が
広く読まれている文豪です。

ことしの夏、文豪の未発表の恋文が見つかり話題となりました。
「未発表の恋文」って…。
ラブレターはふつう秘密ですよね。
遺族の了解を得て公開され、
川端文学の新たな資料となりました。


晩年まで暮らした鎌倉の自宅で見つかった恋文は11通。
うち10通が、川端が受け取ったものです。
送り主は伊藤初代。

東京・本郷のカフェで働いていた初代は、
川端より7歳年下で川端の初恋の相手と言われています。
大正10年、ふたりは結婚の約束をします。
この時、川端22歳、初代15歳。

しかしこの約束が果たされることはありませんでした。
初代から一方的な別れを告げる手紙が届き
川端は動揺します。
連絡が途絶えてしまった不安を、こんなふうに…
     

「恋しくつて恋しくつて早く会はないと僕は何も手につかない」
「本当に病気ぢやないのかと思ふと夜も眠れない」


研究者は「川端文学の原点がココにある」と
資料としての価値を高く評価しています。

なぜ二人の恋が実らなかったのかは謎ですが
その後、初代は2度結婚。
5人の子に恵まれましたが、
昭和26年に44歳の若さで亡くなりました。

その後、不思議な偶然が。
初代の長男が遺骨を鎌倉の墓地に改葬。
その墓地に、亡くなったばかりの川端の骨が納骨されたのです。
結婚を誓い合った年から51年が経っていました。
二人の遺骨は今も同じ鎌倉の墓地に眠っています。


次回は「温泉まんじゅう」についてです。