世界が知りたいニッポンの技　～美と食の匠たち･･･ひろしま篇～

みどころ

知られざるニッポンの技・ひろしまで発見！

　昨年の夏、週刊誌「AERA」の特集記事に、次のような見出しが躍った。
　“外国人を魅了する「感情を揺さぶる街」　広島が外国人旅行客の間でブームになっている”
　世界最大の旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」が昨年5月に発表した「外国人に人気の日本の観光スポット」ランキングで、第1位が広島平和記念資料館、第4位が厳島神社だった。AERAの特集記事はこうした結果を分析したものだった。
　このように観光分野では知名度の高い広島だが、この県から世界を驚かす「伝統技術」が数多く生まれていることはほとんど知られていない。実は私たちが日常生活で目にしたり使っている「モノ」の中に広島生まれの「ナンバーワン」「オンリーワン」の伝統技術がたくさんあるのだ！これら「伝統技術」で作られた「モノ」には、物語があり、元気があり、日本人のプライドが詰まっている！
　番組では、広島生まれの「優れモノ」を通じて、日本が元気になるヒントを探す。「優れモノ」を紹介するのは、谷原章介をはじめとする広島ゆかりのタレントたち。広島発の知的エンターテインメント番組をお楽しみに！

内容

●最高を目指す筆
国民栄誉賞の副賞として、なでしこジャパンへ贈られた熊野筆。これを機に熊野の化粧筆は一躍有名になったが、熊野で作られる筆は化粧筆だけではない。アニメーションを描く画筆も、熊野町で作られている。日本を代表するアニメ制作会社、スタジオジブリで使われている画筆の7割は熊野筆だという。CGアニメ全盛のいま、最新作「かぐや姫の物語」の美術監督は、ほぼすべての絵コンテを熊野筆で描いた。アニメを描く筆とは、どのような筆なのか？アニメーターたちが満足する画筆を完成させるために、筆職人はどのような創意工夫を繰り返したのか？アニメ筆を作る「松月堂」の筆工房を谷原章介が訪ねた。
　　　　　　
●108年経っても色あせない壁紙
ホテルオークラ、ホテルニューオータニ、シンガポールのマリーナベイサンズ･･･世界に名だたる一流ホテルの華やかさを演出しているのは、広島の小さな会社「歴清社」が作っている金色に輝く壁紙だ。
実はこれらは本当の金ではなく金色の真鍮箔。創業者が生み出した唯一無比の技術により、紙を変色させずに永遠の輝きを保つという。創業から100年以上たった現在でも世界で通用する技術とはどのようなものなのか？その技術を職人たちはどう受け継ごうとしているのか、被爆を乗り越えた技術にデーモン閣下が迫る。
　　　
●世界に認められた一粒
有名ブランドバッグやウエディングドレスなどを装飾する小さな粒、グラスビーズ。このグラスビーズ生産量日本一の会社「トーホー」は、広島市北部の山間にある。
その品質は世界最高峰と評判で、9割は海外へ輸出されているが、昨年12月には、東京・下北沢に初の直営グラスビーズジュエリーショップをオープンするなど脚光を浴びはじめている。小さなガラスビーズはどのような工程で作られ、そこに職人たちのどのような技術が隠れているのか。アンガールズが職人に弟子入りして、機械化出来ない技術を体験する。
　　　　　　
●日本一の“お好み”文化
全国で1世帯あたりのソース年間消費支出額がもっとも多い広島県（出典：総務省「家計調査」2008年）。広島といえばお好み焼き。そのルーツは昭和初期、駄菓子屋で売られていた子ども向けの「一銭洋食」。戦後、露店で焼きはじめて以降、徐々に進化して今の形になった。
そして「広島風」に欠かせないのが、専用のお好みソース。地元・広島のメーカー「オタフクソース」がコクのあるまろやかな味を開発したことが、お好み焼き文化を広めた一因だ。「オタフクソース」は、どのようにして専用のソースを生み出したのか？そして、どのような戦略でお好み焼きの文化を広めようとしたのか？幼少時、広島で過ごした阿川佐和子が探る。
　　　
●食の未来・フリーズドライ
東京駅正面に昨年3月オープンした「KITTE」。その地下1階に全国の銘品を紹介するスペースがある。広島を代表する品として紹介されているのは、お好み焼きでも、もみじ饅頭でもない。福山市に本社を構える「天野実業」が作るフリーズドライ商品だ。湯を注ぎ、わずか「10秒」で食べることができる商品を次から次に開発し、今や日本の食卓を支える商品にまで成長した。「天野実業」の食の匠たちは何故「10秒」にこだわったのか？どのようにして「10秒」で食べられる商品を完成させたのか？新製品開発の裏側を探るため、国生さゆりが「天野実業」訪ねた。

ひとこと

＜谷原章介＞
松月堂の職人のお母さん方が元気で、とでも真面目に良いモノづくりをされています。その姿勢からプライドを感じました。その筆で書かれるアニメーションの背景の素晴らしさは必見です。
　　　
＜アンガールズ・田中卓志＞
1000度を超える灼熱の中の作業は過酷そのもの。熱して引っ張って熱して洗って･･･手間暇をかけた小さなビーズの美しさには理由があったんですね。
　　　
＜アンガールズ・山根良顕＞
ビーズのアクセサリーはオシャレ！奥さんにプレゼントしたら喜ぶ！でも作っているのは実は男の人ばかり。その繊細な作業は見ものです。
　　　
＜デーモン閣下＞
広島にこんな金色の箔があったなんて驚いた！それを作るための積み上げられた伝統の技。美しいものには理由がある。吾輩は豪華なのが好きである。発注しようかな。
　　　
＜阿川佐和子＞　
キャベツ、豚肉･･･素材の味をそれぞれ生かすお好みソースはサスガ！広島のソウルフードを支えるソースの奥深さ。これはぜひ見てほしいです。
　　　
＜国生さゆり＞
こんなモノまでフリーズドライに出来るなんて！味はもちろん風味まで損なわないのがスゴイ！なんといっても新幹線の車両ほどの大きさのあるフリーズドライの釜は圧倒されること間違いなし！

出演者

ナビゲーター：
谷原章介
阿川佐和子
デーモン閣下
国生さゆり
前田健太（広島東洋カープ）
アンガールズ（田中卓志・山根良顕）

スタッフ

製作著作：
中国放送

プロデューサー：
戸倉真一

演出：
上田善三（クラフトワン）
脇田晃治（RCCフロンティア）

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