北海道まるごといただきま～す！　わんぱく保育園の食育日記

あらすじ・内容

夏は1日、海に潜り、砂浜を走って過ごし、
冬は1日、ソリ滑りに雪遊び！
ユニークな食育で子どもの体と心を育てる
「かもめ保育園」に、尾木ママとココリコ田中が1日入園！
生きる力を育てる教育とは？「食育」とは？

　北海道小樽市にある保育園に“1日入園”する2人の大人。ひとりは、ソフトな語り口でお茶の間でも人気の教育評論家、“尾木ママ”こと尾木直樹。あの『3年B組金八先生』のモデルのひとりで、かつては日々子どもたちとガチンコで向き合う熱血教師だった。もうひとりは、男の子2人の父親で時間があるときには必ず幼稚園まで一緒に歩いて子どもを送る “イクメン”ココリコの田中直樹。
　　　
　2人の“直樹”が訪ねたのは、小樽市にある「NPOかもめ保育園」。この保育園の一番の特色は、ユニークな食育。給食やおやつで子どもの体と心を育てているという。
　ある日の献立は、イワシを手で開き油で揚げた「骨付きイワシのから揚げ」。そんな献立が1歳児の給食から出るのが「かもめ保育園」。“やわらかい”ことが、さまざまな食品の売り文句になっている時代だが、かもめ保育園の給食は逆。“かたいものをよく噛んで食べる”がモットーだ。噛むことはあごや体の発達、さらには情緒の安定にもよいとされ、「よく噛んで食べる子はキレない」と言う専門家もいる。
　「かもめ保育園」の献立には、“旬”があるのも特長。尾木ママとココリコ田中が保育園を訪れたのは春。ヨモギやフキ、そしてホッケの季節だ。さっそく“ダブル直樹”は子どもたちと一緒にヨモギの新芽摘みに向かった。この日のおやつは、そのヨモギの新芽を練りこんだ、春の香りいっぱいの「ヨモギ餅」。そのころ給食室では、旬の時期を迎えたホッケのフライが調理されていた。パン粉には、細かく刻んだフキの葉が。そして、子どもたちが育てたシイタケの煮物と、ラディッシュのピクルスも給食に並んだ。
　「かもめ保育園」では、身の回りや地域にある食べ物も大切にしている。そば打ちを体験したり、豆腐やカレーライス、ニシン漬けなどを年長組の子どもたちが手作りし、年下の子たちに振る舞う。「おいしかった！」、「ありがとう！」といった言葉の大切さも学んでいく。　

　「かもめ保育園」がこだわっているのは食育だけではない。夏場は園舎を離れて2か月間、海水浴場のそばにある海の家（通称・海かもめ）で毎日、海に潜り、砂浜を走って過ごす。冬場は大学の山岳部のヒュッテ（通称・山小屋）を1か月間借りて毎日、ソリ滑りや雪遊びをして過ごす。また、自分たちが使う雑巾は自分たちで縫い、縄跳びに使う縄も自分たちで編み上げる。かもめ保育園には、そんな生きる力を育てる教育がある。

「たべてみたら、おいしかった！」
「ボク、できたよ！」
「がんばれば、できないことなんかないんだ！」

　子どもたちは、自分の可能性をどんどん広げていく。
　“食育”とは何か･･･。簡単そうで難しいその答えを、番組を通して考える。

ひとこと

＜尾木直樹（尾木ママ）＞
子どもたちが（食の）生産にかかわっているところが素晴らしい。シイタケは原木を切り倒すところに始まって、丸太のサイズに切って重いのを運んできて、菌を植え込み、そしてできたのを収穫する。原点までさかのぼっちゃってるのよね。給食も本当においしかった。（自分は）フライはあまり好きじゃないの。でも、（刻んだ）フキの葉っぱが入っていて今日は二つも食べちゃった。さらにフライにしたホッケの骨でおせんべいをつくるんですよね。今、小学校の給食は全部骨抜きでしょう。しっかり食感のあるもの、歯ごたえのあるものを食べるのは大切ですよ。保育園全体に豊かさ、発想力、想像力がありますね。
　　　　
＜田中直樹＞
給食の献立にびっくりしました。一口サイズではなくて、噛まなければのどに入っていかないサイズであえて調理されている。噛むことの大切さですよね。子どもにはやわらかい物を与えがちですが、「噛み応えを楽しんでほしい」というのは、自分にはない発想でした。
（おやつの時間に園児と食べた）ヨモギ餅もおいしかった。皆で一緒に摘んだヨモギだからおいしいんでしょうね。子ども達に、食べることの大切さを伝えるのは大切なことだと思いました。

出演者

尾木直樹（教育評論家/タレント）

田中直樹（ココリコ）

「NPOかもめ保育園」のみなさん

スタッフ

製作著作：
HBC

プロデューサー：
田中敦

ディレクター：
石田一郎

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