山陰放送開局６０周年記念特別番組　古代ロマン歴史の源流・出雲～目には見えない宝もの～

みどころ

壮大な神話、厳かに立つ出雲大社と荘厳な神事「遷宮」、
いにしえから変わらぬ時の流れ･･･。
出雲が教えてくれる大切な宝ものとは？

　神々の国・出雲。そこは京都や奈良より古い、日本の歴史の源流ともいうべき場所である。
　そしてその出雲のシンボルが「出雲大社」だ。御祭神は大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)で、古事記に記されている国譲り神話に「目に見えない一切の物事を取り仕切る神になって、天照大神(アマテラスオオミカミ)に国を譲った」とあり、その時に創建されたと伝えられている。御本殿は、過去には高さが48メートルもあったという。
　その出雲大社で60年ぶりの神事「平成の大遷宮」が2008年から5年かけて執り行われ、今年5月、大国主大神が仮殿から修復された御本殿に戻られた。「遷宮」では社殿だけでなく、神様のパワーも甦ると言われている。
　番組ではその「平成の大遷宮」をドキュメントで綴り、遷宮の様子や甦った荘厳な姿を最新映像技術で紹介する。
　さらに、縁結びの神として知られる大国主大神の目に見えぬパワーに惹きつけられ、出雲に魅せられた人たちを紹介しながら、悠久のときをこえて出雲大社が存在し続ける意味と、「出雲」が教えてくれる大切なものを考えていく。

内容

　知花くららが、出雲大社で2008年から5年間にわたって執り行われた「平成の大遷宮」の神事や、多くの謎と神秘に満ちた「出雲大社」を紹介。「目に見えない世界にある、大切な宝もの」を探す旅をする。
　遷宮の様子は最新映像技術を駆使して紹介する。マルチコプターによる撮影で至近距離での迫力ある映像や、特別に撮影許可がおりた御本殿内部を4K（ハイビジョンの4倍の解像度をもつ次世代高画質映像）で撮影。普段見ることができない出雲大社を余すところなくお届けする。
　一方、出雲に魅せられた人たちが、出雲への熱い想いを写真・漫画・楽曲で表現。「平成の大遷宮」の公式フォトグラファー・増浦行仁は、遷宮を写真に収めることで日本人の心を伝えようと試みる。古事記の原文をボールペンで描き出した「ぼおるぺん古事記」の著者、漫画家・こうの史代は、出雲と神話をテーマにした新作を描き下ろし、出雲の素晴らしさを伝える。そして、出雲に生まれ育ったシンガーソングライター・竹内まりやは、ふるさと出雲のために楽曲を作り、出雲の人たちと一緒にレコーディングを行った。
　大国主大神が取りもつ「縁(えにし)」は、日本人が忘れかけている大切なものを思い起こさせてくれるはずだ。

ひとこと

＜知花くらら＞
初めて訪れた出雲は、とても清々しい空気が流れていて、まるで心までも洗われていくように感じました。60年に一度の大遷宮という素晴らしい機会に立ち会えたこと、これもまさに「ご縁」です。
古きを流して新しい命を吹き込む──。今年はまさに変化の年なのかもしれません。
番組を観ていただき、古くから続いてきた営みの大切さを感じて頂けると幸いです。そこに、これからの日本の新たな一歩へのヒントがあるのかもしれません。
　
＜佐野史郎＞
出雲大社、平成の大遷宮を記念して『歴史の源流・出雲』の番組に5年間参加させていただき、心より感謝いたします。ナレーターとして、レポーター役として、多くのことを学ばせていただきました。古事記、出雲國風土記などに記されている出雲神話を知ることで神話の神々が遥か遠い昔の絵空事ではなく、現在進行形の物語のなかに我々も生かされていることを教わりました。まさに源流！！クニとは何か？どうあるべきか？自然とテクノロジーのせめぎ合いの中でどうすれば皆が幸いでいられるのか？解き明かす秘密がそこには隠されているのかもしれません。

出演者

旅人：
知花くらら

ナレーター：
佐野史郎

スタッフ

製作：
山陰放送
MBS企画
放送映画製作所

監修：
瀧音能之（駒澤大学教授）

構成：
畠山真弘
関盛秀

協力：
千家和比古（出雲大社権宮司）
増浦行仁（写真家）
こうの史代（漫画家）
竹内まりや（シンガーソングライター）
愛しきわが出雲市民合唱団

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