いっぷくクリニック

2015年3月17日(火)

足のトラブル(外反母趾・足底腱膜炎)

☆お話しいただいた先生

平沼整形外科クリニック
平沼尚和 院長

☆足のトラブルの代表的な病気

65歳以上の女性の3人に1人が悩んでいると言われている外反母趾

☆足の形のタイプ

エジプト型:親指が他の指より前に出ている
ギリシャ型:人差し指が他の指より前に出ている
スクエア型:指の長さがほとんど揃っている

※エジプト型が外反母趾になりやすいと言われている

☆外反母趾の2大原因

【加齢による足裏の崩れ】
つま先からかかとに至る「横アーチ」が加齢による筋力の低下で崩れやすくなる。
足が扇のように横に広がった状態のまま、先端の細い靴などを履き続けると、広がった親指が圧迫され、外反母趾になってしまう。

【間違った靴選び】
スポーツなどの時は、足に負担のかからない軽い靴が良いが、
普段は少し重いくらいの靴が良い。
普段の生活で軽い靴などを頻繁に履いていると、足裏の筋力低下に繋がり、開帳足になってしまう。

☆靴選びのポイント

【紐靴】
・足先:1cmほどのゆとりをもたせる
・足の甲:靴紐を縛るとしっかりフィットする
・かかと:しっかりとフィットする

【パンプス】
・足先:細くなく、1cmほどのゆとりをもたせる
・足の甲:足との隙間がなくフィットする
・ヒールの高さ:3cm以下

【サンダル】
・足の甲:ベルトなどで固定できる
・足首:ベルトがついている
・ヒールの高さ:3cm以下

☆整形外科で取り入れられている外反母趾予防・症状緩和の方法

足底板
→足の付け根の少し奥部分が、盛り上がっていて、
足の「横アーチ」を支える中敷きのこと

☆中高年に多い危険な足のトラブル

足底腱膜炎

<症状>
・足裏に負担をかけすぎると、足底腱膜に小さな亀裂が入り、痛みが出る
・症状が進行すると、骨にトゲの様な突起物が出来てしまう
・立ち上がるだけで痛みを感じ、最悪の場合、歩行困難な状態になってしまう

<治療法>
・靴用の中敷き
・鎮痛薬、ヒアルロン酸、ステロイドの局所注射

☆平沼先生伝授!外反母趾&足底腱膜炎の予防体操

【ステップ1:親指ほぐし体操】
・イスに座り、左手で左足の甲を持つ
※自分で「横のアーチ」を作りだす事が大切
・右手で親指を足の裏方向へゆっくりを曲げ、元に戻す(5回)
・親指を回す(右回し10回、左回し10回)

※右足も行う
※外販母趾が軽度・中度の方は無理をせず
また重度の方は医師と相談の上行ってください

【ステップ2:輪ゴム体操】
・幅広(1.1cm位)の輪ゴムを親指にかけ、
 両足のかかとを床につけたまま、扇状に開き10秒キープ(5セット)

※1日3回行う
※外反母趾が軽度・中度の方は無理をせず
また重度の方は医師と相談の上行ってください

【ステップ3:タオル体操】
・フェイスタオルを床に広げ、イスに座り、両足をタオルの上にのせる
・足の指を動かし、タオルを全て引き寄せる

※1日3回行う
※外反母趾が軽度・中度の方は無理をせず
また重度の方は医師と相談の上行ってください