いっぷくクリニック

2015年2月24日(火)

むくみ

☆お話いただいた先生

東京ヴェインクリニック
近藤啓介 院長

☆脚のむくみの原因

「むくみ」とは、細胞と細胞の間にある水分が異常に増えて皮膚が膨らんでしまう状態のこと。
ふくらはぎの筋肉の衰え長時間筋肉を動かさないことで、血液の流れが滞り、むくみやすくなる。

☆脚のむくみ解消クイズ

Q:食べるとよりむくみやすくなるのは?
A:油たっぷりの鶏のからあげ  B:塩分たっぷりのイカの塩辛
答え:B→塩分の取り過ぎは、体内に水をため込みやすくする

【むくみ対策(1):塩分排出効果のあるカリウムを多く取る】 
・カリウムを多く含む食材
ホウレンソウ、ジャガイモ、アボカド、ワカメ、バナナ、リンゴなど

Q:脚がむくみやすい人が履いたほうがいいのは?
A:きつめの靴下  B:ゆるめの靴下
答え:A→脚を適度に圧迫することで筋肉のポンプ作用を強くしたり、血液中の水分が細胞間に出ていくのを抑える効果がある

【むくみ対策(2):着圧ソックスを履く】 
・ 足首部分が20hPa以上のものであれば、むくみ防止効果が期待できる

Q:脚がむくみやすくなる行動は?
A:脚を組まずにイスに座る  B:脚を組んでイスに座る
答え:A→長時間同じ体勢でいることは、むくみの大きな原因のひとつ。
ただし、脚を組んだまま同じ体勢でいると、血流を圧迫してしまうのでNG。

【むくみ対策(3):池谷先生オススメ!静脈エクササイズ】 
(1)イスにもたれて座り、両足を伸ばす
(2)つま先と上体を反らしながら、おなかを膨らませて息を吸う
(3)つま先と上体を元に戻しながら、おなかをへこませて息を吐く

※(1)~(3)の順に、5回を目安に無理せず行ってください

☆むくみがサイン!危険な病気(1):下肢静脈瘤

・静脈の弁が壊れ、血液の流れが滞ることで、静脈がコブのように膨れてしまう病気。
症状が進行すると、皮膚の炎症が起こり、さらに悪化すると潰瘍になる。

【下肢静脈瘤の主な治療法】
・硬化療法:静脈を固めて閉じる
・ストリッピング手術:静脈を抜き取る
・レーザー手術:静脈を焼いて閉じる

☆むくみがサイン!危険な病気(2):深部静脈血栓症

・脚の筋肉を通る深部静脈に血栓ができる病気。血栓は長時間同じ姿勢でいることなどが原因でできる。
血栓が肺の血管に詰まると、血流が止まり、動悸や呼吸困難、最悪の場合死を招くこともある。
“エコノミークラス症候群”とも呼ばれる。

【深部静脈血栓症のむくみの特徴】
・片脚だけがむくむ
・歩くと痛みがある

※むくみや下肢静脈瘤などの症状が気になる方は、内科/血管外科を受診してください