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れんと |
「ゆらちゃん!」 |
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ゆら |
「はい。帰ってきました」 |
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れんと |
「ホントにゆらちゃんなんですか? 大丈夫ですか? 元気でしたか?」 |
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ゆら |
「はい。もう、大丈夫です。だから『ただいま』です」 |
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カリラ |
「おう。おかえりっ」 |
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ほのか |
「おかえりなさい」 |
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八千代 |
「みんな待ってたんだよ」 |
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そのら |
「これで全員そろったな。じゃ、またまた始めようか」 |
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ほのか |
「ええ。『よい子のための』」 |
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カリラ |
「『サバゲー講座』っ!」 |
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れんと |
「『第12回』ですねっ」 |
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八千代 |
「今回は『サバゲーいろいろ応用編』じゃんね!」 |
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そのら |
「というわけで、今までの応用編。何か質問ある人は?」 |
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れんと |
「はい! サバゲーフィールドに持って行ったら便利なものはなんですか?」 |
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そのら |
「まず、予備のエアガンだな!」 |
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れんと |
「二丁も持っていくんですか?」 |
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そのら |
「ああ。荷物は重くなるけど実はけっこう重要なんだ」 |
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ほのか |
「早起きしてせっかく出かけたのに、なぜかゲーム前とかゲーム中盤とかでなぜか動かなくなったりすることがよくあるのよ」 |
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カリラ |
「昨日の夜の最終チェックじゃ何ともなかったのに何で? ってあるよな」 |
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八千代 |
「たいていのフィールドでエアガンレンタルはやってるんだけどねー。でももちろん有料だし、自分の銃で戦いたいじゃん」 |
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ゆら |
「丁次郎Mark2をゲットしなければっ!」 |
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そのら |
「いやあ、無理に二丁そろえる必要は無い。予備があるとだいぶ安心だってだけだ」 |
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ほのか |
「ベテランゲーマーさんだと、1ゲームお休みしてる間に分解整備して、次のゲームまでに修理しちゃう人もいるのよ」 |
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カリラ |
「オレはそーしてるぜ? 修理に出すとお金も時間もかかるしな」 |
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ほのか |
「分解しないと治らないような使い方はしないことっ」 |
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そのら |
「あと持ってくといいものは、夏なら氷の固まり、冬なら使い捨てカイロかな」 |
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れんと |
「BB弾とかガスとかはいいんですか? あと飲み物とか……」 |
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ほのか |
「BB弾やバッテリーやガスはたいていフィールド運営がレンタルしたり販売してるのよ」 |
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八千代 |
「ジュースの自販機もあるし、お菓子も売ってるしね」 |
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ほのか |
「特に夏場は熱中症対策が大切なの。汗と一緒にミネラルも出て行っちゃうから、スポーツ飲料や塩のタブレットを補給しないと倒れちゃうから気をつけてね」 |
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そのら |
「じゃ、次の質問は?」 |
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八千代 |
「スナイパーとして活躍する方法!」 |
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そのら |
「無い」 |
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八千代 |
「ひーどーいー(涙)」 |
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そのら |
「だって、ジュール規制でどの銃でも同じくらいの射程があるし、カスタムしなくても命中精度もいいしな」 |
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ほのか |
「確かに八千代のコッキング式エアライフルは今のルールだと不利よね」 |
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八千代 |
「がくー」 |
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ほのか |
「でもスナイパーに必要なのは射撃の上手さよりも大切なものがある。はい、ゆらちゃんどうぞ?」 |
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ゆら |
「スナイパーに必要なのは用心深さです。完全に気配を消すカモフラージュと、発見されても包囲されない為の退路の確保。そして忍耐力です」 |
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ほのか |
「パーフェクトね。狙撃陣地が特定されたらスナイパーは集中砲火を浴びます。相手チームがスナイパーに気づく前に予備陣地に移動。そしてふたたびカモフラージュして待つ」 |
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れんと |
「ちょろいもんだぜとはいかないのですね!」 |
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カリラ |
「そのネタをいじるな!」 |
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そのら |
「スコープもせいぜい4倍あれば充分。1倍〜4倍までズーム調節できる、なるべく軽量なのがいいんじゃないかな?」 |
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ゆら |
「スコープは銃に着脱するたびに射点がずれるので、ゲーム開始前に調節が必要ですね」 |
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八千代 |
「ふむふむ(メモメモ)」 |
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そのら |
「他には?」 |
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ゆら |
「はい! アタッカーに必要なものは!?」 |
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そのら |
「スピードだ!」 |
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ほのか |
「遮蔽物から遮蔽物への高速移動。そしてじっと動かずに索敵。敵がいなければ再びその先の遮蔽物へ」 |
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そのら |
「サバゲーは静と動の繰り返しが基本なんだ。どんな迷彩服を着ても動けば見つかる。だから一瞬で大胆に動き、完全に静止する。そうやって相手より先に発見し、有利な場所に移動して攻撃。トリガーを引くのはオマケみたいなものだ。これはディフェンスもアタッカーも同じだ」 |
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ゆら |
「はいっ」 |
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そのら |
「さすがだな。もう教えることはなんにもないな」 |
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ゆら |
「いえ、全部が勉強です。だから、来ました」 |
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れんと |
「そんなわけでまた来週ですっ」 |