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よい子のためのサバゲー講座 #4

画像 ゆら 「そのちゃん先輩大変ですっ!」
画像 ゆら 「先輩の言ってること全然意味がわからないって声が山のように……」
画像 れんと 「はい。わたしも解りません♪」
画像 八千代 「ケーキおごってもらったんならいいんじゃん?」
画像 カリラ 「ていうかオレ、そのちゃんの講義内容なんて、全く覚えてないぜ」
画像 そのら 「おまえら、ヒドイな……」
画像 ほのか 「確か、撃ってる自分と相手は同じ、みたいな話よね?」
画像 そのら 「それそれ」
画像 ほのか 「じゃ、またまた始めるわよ?『よいこのためのサバゲー講座 第4回:戦争ごっことホントの戦争』。今回はシリアスよ? じゃ、そのちゃん、続きをどうぞっ」
画像 そのら 「例えばだ、ゆら」
画像 ゆら 「はい」
画像 そのら 「わたしとゆらでサバゲーしてて、15メートル先のブッシュに隠れたわたしを見つけ、1マガジン分フルオートで撃ちまくったとする。で、そのうち1発が当たった。ヒットだ。で、わたしはどうすると思う?」
画像 ゆら 「えっと、そのちゃん先輩がヒットコールしてフィールドから退場、ですよね」
画像 そのら 「ヒットコールしないかもしれないぞ? 15メートル先の藪の中の相手に本当にBB弾が当たったかどうかなんて、ゆらには解らないだろ?」
画像 ゆら 「でもそれがルールですから……」
画像 そのら 「そうだな。サバゲーで『バレなきゃオッケー』をやったら最悪サバゲーフィールドから追放だ」
画像 ゆら 「え!?」
画像 そのら 「なぜなら、そいつはもうサバゲー仲間じゃないからだ。自分が撃ったBB弾に『ヒット』されてくれる仲間だって信頼してるから、安心して撃てる。きっと当たってるはずなんだけどなって思っても、信頼関係があれば『あれ気がついてないのかな?』で話が終わる」
画像 ゆら 「なるほど……」
画像 そのら 「相手だって同じだ。ゆらがいくら悔しくても正直にヒットコールするって全面的に信頼して、銃口を向け、銃弾を飛ばしてくる。つまり、撃つ者と撃たれる者、フィールドに参加する全員が『サバゲーの精神』を共有してるんだ。精神を共有すれば、お互いの距離は『ゼロナノメートル』。これで解るか?」
画像 ゆら 「なんとなく……」
画像 カリラ 「相変わらずそのらは説明へったくそだなぁ(笑)」
画像 そのら 「わるかったな」
画像 ほのか 「戦争ごっことホントの戦争の違いってね、『戦死を自分で決められること』なのよ」
画像 カリラ 「リアルな戦争での交戦距離はだいたい300メートル以上。誰が撃ったか判らない銃弾が突然飛んできてそれでオシマイ。突然『死』を強制されて、もう家族にも友達にも会えない」
画像 ゆら 「でもサバゲーは違いますよね」
画像 八千代 「『ヒットコール』は自分で『戦死』を決めるってことじゃん? セーフティーゾーンで敵味方関係なく雑談して休憩して次のゲームできるしさ」
画像 れんと 「お互いの顔が見えるから、敵チームさんとも仲良くなれちゃいますしね♪」
画像 カリラ 「『あとでメール送るからそのうち日程合わせて貸しきりでやろうぜ?』とかな」
画像 ほのか 「もし弾切れして戦えなくなったり、体調が良くなかったりしたら無理しないで『戦死』して退場してもいいのよ」
画像 ゆら 「そうなんですか? でもそのちゃん先輩は最後まで戦えって」
画像 そのら 「違うな。『最後まで楽しめ!』だ。で、最後まで楽しんだら、勝ちだ!」
画像 カリラ 「考えても見ろよ。 灼熱の中、極寒の中、土砂降りの雨の中、水も食料もなく、ボロボロのコンディションで、毎日不安と恐怖に怯え、理不尽な命令で無駄に死ぬ遊びが『サバゲー』だったら、サバゲーやるヤツなんかひとりもいないだろ〜?」
画像 れんと 「それはイヤすぎですー」
画像 八千代 「確かに軍服着て銃持ってるけど、もしかしてあたしら超平和主義じゃんね?」
画像 そのら 「形と精神性を重視するって意味で、サバゲーって禅や弓道に考え方似てる所もあるんじゃないかな。日本人ならではの娯楽なのかもな」
画像 れんと 「海外では日本人は『HENTAI』ですからねっ」
画像 カリラ 「今回のオチはそれかよ……」
画像 ほのか 「そんなわけで今回はおしまい。また来週ね」