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現地ではBotoとよばれるアマゾンカワイルカは、長いクチバシをもち、白または薄い灰色で模様のないイルカです。皮膚の色が白っぽいので、活発に泳いでいるときなど皮下の血管を流れる血液の色の影響で、体色がピンク色になります。同じように体色の白っぽい、香港などアジアからアフリカの沿岸部で見られるウスイロイルカもピンクイルカといわれます。
河川や岸近くに分布するイルカたちは、体の割に大きな胸ビレ、柔軟な身のこなしなどが特徴です。これらの特徴は、ラプラタ川河口付近、揚子江、あるいはガンジス川やインダス川に棲息するカワイルカたちにも見られます。海のイルカに比べると、胸ビレが自由でひらひらと動くのもカワイルカに共通する特徴のひとつです。かつては、これらの特徴などからカワイルカは一つのカワイルカ科にまとめられると考えられていました。しかし、頭骨や内蔵、そしてDNAの特徴などから、一つの科にはまとめられないとされるようになっています。ガンジスカワイルカとインダスカワイルカは、ふつうのイルカにくらべて原始的といわれますが、アマゾンカワイルカを含むその他のカワイルカたちは、外洋にすむイルカたちと明瞭に区別できないと考えられるようになっています。
※アマゾンカワイルカは全身骨格展示となります。