
鹿児島県の種子島沖に浮かぶ無人島「馬毛島」。かつては漁業や酪農が盛んで500人以上が暮らし、「宝の島」とも呼ばれた自然豊かな島に、国は1兆円以上を投じ、自衛隊基地の建設を急ピッチで進めています。東京ドーム175個分の島で、自衛隊は最新鋭の垂直離着陸機「F-35B」の訓練や、迎撃ミサイル「PAC3」の展開訓練、水陸両用車の上陸訓練などを計画。さらに、アメリカ軍空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)も計画され、陸・海・空が訓練の拠点とする、いわば「不沈空母」となります。
中国の海洋進出や、中国が台湾に軍事侵攻する「台湾有事」の懸念―。戦後80年を経て、鹿児島は今、馬毛島をはじめ、激変する安全保障のうねりの真っただ中にあります。巨大基地建設がもたらした“特需”の光と影、世界自然遺産・屋久島の空を飛ぶ米軍機、国の「アメとムチ」に翻弄されるアメリカ軍基地の街、防衛の最前線に立つ新人隊員たちの思い…安全保障をめぐる変容を見つめます。
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