モザンビーク日記 (2002年3月3日~9日)


オペレーションについて:
私は2002年12月2日にHALOトラストに採用された。これまで、地雷について恐ろしい話しか聞いたことがなかったので、初日は働くのが恐かったが、幸い、チームの仲間が初心者の私を助けてくれた。慣れない仕事だったので緊張して気分も今ひとつだったが、開始から3時間もたつ頃には、何年もHALOで仕事をしているような働きぶりになっていた。

HALOに入った時から何かと助けてくれたチームの仲間たちには大いに感謝している。私より多くの経験を積んでいる彼らから学ぶものはたくさんあった。最初の週に私は地雷5個を発見し、掘削法を使って20平方メートルの土地をクリアした。私が今いる地雷原には多くの地雷が埋設されている。

仕事を始めたばかりの頃はなかなかスケジュールに慣れなかった。地雷除去員は朝4時に起きて5時に朝食を食べる。モザンビークでは朝食のことを「マタビシュ」というが、これは、「空腹を殺す」という意味だ。キャンプがこれほど清潔で生活条件が良いところだとは思わなかった。以前は野外でチーム生活を送ることに疑問を持っていたが、今はこういった環境で暮らすのと町で暮らすのは大差ないと思う。ただ、野外生活は町での生活に比べてあっという間に時が過ぎ、お金も使わないのが違う。

今は野外生活にもなれ、何一つ不満はないので、前にベテラン地雷除去員に聞いた話も信じられる。


生活全般について:
私は26歳、ナンプラ州で生まれた。子供はいないが、ガールフレンドと一緒に住んでいる。そのうち彼女を妻にめとるつもりだ。つきあい始めてほんの2、3週間目に、結婚の承諾を得ようと彼女の家族に会いに行ったが、それにはニワトリやヤギがたくさん入用だと言われた。今の私の経済力では無理だが、HALOで働いていれば、こういった結納品を買うお金も貯まるだろう。私のガールフレンドはたいそうな美人なので、よく太った家畜を用意しなければならない。

私はイスラム教徒ではなく、キリスト教徒だ。教会には行ける時に行くようにしている。イエス様は私が良い仕事につけるように取りはからってくださったと思う。これは私が地雷除去作業をしている写真で、うちの代表者が撮ったものだ。代表者は遠くから派遣されてきた屈強な男だ。彼は私たちをよく働かせるが、作業した分のお金をきちんと払ってくれるので信頼されている。


地雷除去写真


チーム・ナンバー:11
ビスナド・フォルモソ・バルタザル・ムワリア・ヴェレラ






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