グルジア日記 (2002年 6月 1日〜7日)


クラッシャー・チームは作業場を移動した。移動したということは仕事がはかどっているということなので大いに喜ばしいのだが、うちのベイビー(クラッシャーのこと)はかなりデカいし、他の設備も動かさなければならないので、移動には一日以上かかってしまう。

昨日、女性の地雷除去員が交通事故にあったという知らせを聞いた。これはもちろん私たち全員にとって悲しいニュースだが、彼女の家族は特に打撃を受けたと思う。医師は、現在彼女は生と死の間にあると言っている。みんな全力を尽くしているので何とか助かって回復してほしいものだが、ご存知のように、最終的な答えを出すのは我々よりずっとパワフルな存在だ。

事故が起きた時、彼女はやっていいことといけないことの区別がついていなかった。それに、慣れた場所だと地面に倒れても大丈夫のような気がするものだ。何をやるべきで何をやるべきではないか、それに気づいた時にはもう手遅れなのだ。

人生は色々な計画を立てているうちに過ぎ去ってしまう。たまたま計画通りのことが起きたとすれば、それはきっと偶然なのだ。人はほとんどの場合、人生のルールに従うほかないし、それは時にはあまりにも予測不可能だ。

たとえば今夜、寝る前にベッドに横になりこう思ったとする――明日は家の側に木を植え、友達に手紙を書き、ガールフレンドに結婚を申し込もう、と。でも翌日になってみると、すでに隣の人が木を植えてしまい、友達は別の町に引越し、ガールフレンドにもふられ、時すでに遅しと気がつくのだ。だから、今日やっておけることはなるべく今日中に済ませ、明日の計画は立てないことだ。何故なら人生はあまりも予測不可能だから・・・


ピーター・ショーシャ
クラッシャー・フィールド・オフィサー






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