手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

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手作りフリップ(2022年12月11日放送)

サッカーW杯“究極の心理戦”PKの奥深さ…日本代表“5秒間の沈黙”のワケ “絶対に止められない”コースとは?

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決勝トーナメントの初戦で日本代表が涙を飲んだPK戦。一番手に誰が蹴るのか…森保監督が希望者を募ったところ、南野選手が手を挙げるまでに“5秒間の沈黙”があったといいます。そのワケとは?どこを狙えば得点の確率が高いのか、データが示す“絶対止められないコース”とは?“究極の心理戦”PKの奥深さを「手作り解説」でお伝えします。

■すでに大会最多記録タイに…

運と直感が複雑に絡んだ“究極の心理戦”PK。これまでのサッカー・ワールドカップでPK戦にもつれ込んだのは4回が最多で、今回のカタール大会の決勝トーナメントでは、12試合が終わった時点で、すでに4回となり、4試合を残して、すでに過去最多記録に並んでいます。キッカーの成功率は7割ほど、キッカーはそれぞれ5人で、そこで決着がつかなければ、どちらかが失敗して点差がつくまで続きます。

■絶対止められないコース?

PKになると、どのコースを狙うのか、キッカーとキーパーの駆け引きが始まります。欧州や南米の主要なリーグ戦と国際試合のPK・286本を元に算出したキーパーのストップ率の分析では、ゴールの上部が最も止めるのが難しく、低いコースほど止めやすいことが分かります。それなら、キーパーの位置から最も離れた左右の上隅を狙えばいいと思いますが、枠から外れてしまうリスクも高く、簡単には狙えないコースなんです。

■キーパーから見たコース予測は…

キーパーとしては、シュートの瞬間に動かないと止めることはできず、コースを予測することが不可欠です。たとえば「キッカーがボールをセットした直後の目線」や「助走前の立ち位置」から見極める選手がいるほか、「蹴らない方の軸足のつま先の向き」なども予測の要素になるといいます。

一方、キッカーはあえて蹴る方向の逆に目線を向けたり、強く蹴ると見せかけて、キーパーを飛ばせて、緩いシュートを蹴ったりするなど、裏をかこうとするんです。

■PK戦の前は「くじ引き」も…

そんなPK戦、実は歴史は比較的新しく、決着をつける手段として採用されたのは1970年のこと。それまでは日を改めて再度試合を行ったり、くじ引きで抽選をしたりして勝敗を決めていました。これでは時間がかかるので、PK戦をやることになったんです。ワールドカップで実際に行われたのは、1982年スペイン大会の準決勝・西ドイツ対フランスの試合でした。

■根強い“先攻有利説”

PK戦では心理的に負担が少ない先攻の方が有利とされ、実際、今回の大会では日本代表を含め、コイントスで選択権の得たすべてのチームが先攻を選んでいます。

中でも 1番目の選手が決めるかどうかは、その後のPK戦全体の流れを左右するといい、キッカーには強い精神力が求められます。実際クロアチア戦では、一番手について森保一監督が立候補を募りますが、南野拓実選手が手を挙げるまで「5秒ほど沈黙があった」といいます。

■思い出す…あの「言葉」

重要な大会ほど、プレッシャーは増していきます。イタリアの英雄・ロベルト・バッジョは、1994年のワールドカップ決勝、ブラジルとのPK戦で、枠外に蹴ってしまい、チームは敗北してしまいましたが、後にこのように語っています。

「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持ったものだけだ」

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