手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

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手作りフリップ(2022年8月21日放送)

“反トランプ”候補が次々落選 11月の米・中間選挙前に…主役はトランプ前大統領?

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■“反トランプ”候補が大敗

8月16日、アメリカのワイオミング州で行われた中間選挙の予備選。同じ共和党内での戦いです。“反トランプ”の急先鋒、リズ・チェイニー氏を大差で破ったのは、ハリエット・ヘイグマン氏。トランプ前大統領が擁立した刺客でした。

トランプ氏が刺客を送り込んだのはワイオミング州だけではありません。アメリカでは、2024年の大統領選の行方を占う中間選挙、上下両院議員の選挙が、11月に行われます。それに向けた共和、民主、両党の候補者を決める予備選が行われています。

■“反トランプ”候補に刺客相次ぐ

2021年、アメリカ議会襲撃事件で、当時のトランプ大統領の弾劾訴追が行われましたが、共和党下院議員のうち10人が賛成。このうち6人が予備選に出馬し、4人が不出馬、引退しました。トランプ氏は自分に対する“裏切り”を許さず、出馬した現職を倒すため、5人の刺客を送り込み、4勝1敗の結果を出しました。結局、10人のうち中間選挙に進んだのは2人だけ。「トランプ氏に刃向かえば、潰される」との恐怖感が植え付けられた形です。

■トランプ氏の主張を受け入れる民主党の政治家

また、トランプ氏は今回の予備選に積極的に介入していて、候補者への推薦を乱発し、影響力を広めようとしています。17日のワシントン・ポストによると、上下院で推薦を出したのは181人。予備選での勝率9割を超えています。

推薦で重視されたのは、「2020年の前回大統領選はバイデン側による不正があった」、「2021年の議会乱入は、奪われた選挙を取り戻すための正当な行為」という、トランプ氏の主張を認めるかどうかとされ、180人以上の候補が、この主張を認めたと見られます。

アメリカ政治に詳しい上智大学の前嶋和弘教授は、「共和党の政治家は、たとえトランプ氏の主張がウソだと分かっていても、正義に反すると思っていても、選挙に勝つためにはトランプ氏に同調せざるを得ない」と指摘します。

■ トランプ氏の主張を信じる多くの共和党支持者

その理由として、アメリカメディアの「共和党の大統領候補の支持率」では、トランプ氏が56ポイントと今も他を圧倒していて、影響力の強さを示しています。一度、大統領選で敗れたにも関わらず、その勢いを維持し続けているのは異例のことです。

さらに、ワイオミング大学の調査では、今回、刺客候補のヘイグマン氏を支持した人たちの7割以上が「2020年の大統領選で不正が行われた確かな証拠がある」と信じているといいます。前嶋和弘教授は「共和党の支持者は、トランプ氏の主張を真に受け、『前回の大統領選ではバイデン側が不正をした』、『議会乱入は正しい行為だ』と信じている人はかなりいる」と指摘します。

■11月の中間選挙は?

11月の中間選挙は、下院は共和党が過半数をとる可能性が高く、トランプ氏の影響力が増すのは確実視されています。再びトランプ氏が大統領になる日が来るのでしょうか。

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