手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,杉浦みずき ほか

手作りフリップ(2021年12月19日放送)

「“史上最大級”米国の竜巻に迫る」

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こちらは4年前、ケンタッキー州メイフィールドのろうそく製造工場を上空から撮影した写真。 建物が見えていますが、今月11日には・・・こうなりました。 瓦礫が散乱し、竜巻が景色を一変させたことが分かります。

こうした被害をもたらした竜巻が、アメリカ海洋大気庁によると、ケンタッキー州など合わせて10の州で102件(17日時点)あったと いいます。

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今回のように、アメリカでは近年、巨大な竜巻が猛威を振るっていますが、その“生みの親”が、大型の積乱雲「スーパーセル」です。

「スーパーセル」は、寒気と暖気の境界で発生し、その下で、破壊力の強い渦巻き状の上昇気流、つまり竜巻を相次いで引き起こします。

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実際、今回の竜巻では、上空9千メートルまで、がれきが巻き上げられたそうです。 一方、こうした竜巻が発生する頻度を見ると、5月から6月にかけてが多く、実は12月は最も少ないのです。竜巻に詳しい防衛大学校の小林教授は、「12月に最強クラスの竜巻が、いくつも発生したのは異例中の異例だ」と指摘しています。

では、なぜ、こんなにも巨大な竜巻が発生したのでしょうか。
その要因とみられているのが「気候変動」です。

一般的に「上空と地上の気温差」が「40℃以上」だと、竜巻が発生する可能性が高いと言われています。

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被害が最も大きいとされるケンタッキー州メイフィールドの「平年の最高気温」は、およそ10℃なのに対し、今月10日は、およそ23℃。竜巻が頻発する春のような気温でした。 この時期としては記録的な暖かさだったところに、上空からマイナス30℃の寒気が加わり、大きな気温差が生じたのです。

竜巻に詳しい専門家(北イリノイ大学 ビクター・ゲンシーニ教授)は、「気候変動が竜巻の激しい動きに一定の役割を果たしている可能性がある」と分析しています。

さらに、気候変動は竜巻の通るルートにも影響を与えた可能性があります。 もともと世界の竜巻の4分の3が発生するアメリカですが、とりわけ、南部のテキサス州から中部のネブラスカ州にかけては竜巻が発生しやすく、「竜巻街道」と言われています。

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実は今回、この「竜巻街道」のルートが東寄りに変化。
人が集中する地域に重なり、被害の拡大につながったのです。

これについても、南米ペルー沖の海面水温との関わりなど気候変動の影響が指摘されています。

こうした災害が起きた際に支援活動を統括するFEMA(フィーマ)=連邦緊急事態管理庁のクリスウェル長官は、「我々は気候変動がもたらす影響を目の当たりにしている。これは今の世代を生きる我々にとって危機だ(12日)」と警鐘を鳴らしています。

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