手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,杉浦みずき ほか

手作りフリップ(2021年11月14日放送)

「40年ぶり 中国『歴史決議』を採択」

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11日に閉幕した中国共産党の主要政策を決める「6中総会」。
中国の重要会議として挙げることができるのは、年に1度行われ日本の国会にあたる「全人代」と、5年に1度の「共産党大会」、そして、この党大会の間に行われる「総会」です。 この5年間に合計で7回あり、今回の6回目では、とりわけ党内改革について議論されます。

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今回の総会の目玉となった歴史決議。もともとは歴史を総括し今後の方針を示すための決議で、実は、これまで共産党が歴史決議を採択したのは、わずか2回。 1回目はここ天安門で建国を宣言した「毛沢東の時代」、2回目は「鄧小平の時代」です。

毛沢東は1945年、対立する党の幹部らを「誤った路線」とやり玉にあげる一方、自身の路線の正当性をアピールしました。 一方、鄧小平は1981年、毛沢東への個人崇拝が招いた文化大革命を批判し、これまでの経済路線から、市場経済を取り入れた「改革開放」に舵を切りました。

いずれも権力基盤を固めたことから、歴史決議は“時の指導者”の権威を高める手段とされているのです。

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そして、40年ぶりとなった習指導部による歴史決議。明らかにされた中身を見ると、「習主席を核とする党中央が歴史的な成果を上げた」「経済力、科学技術力、総合的な国力が新たなレベルに飛躍した」などとありますが、中国政治に詳しい拓殖大学の富坂教授が注目するのが、「党の指導方式がより科学的になった」という言い回し。混乱している中国には根拠のあるトップダウン設計が必要という意味で、強いリーダーの意義を強調しているといいます。

また今回の総会で言及されたのが「共同富裕」の促進です。すべての国民を豊かにすることを目指すこの方針は、毎年恒例の「ネット通販セール」にも影響を及ぼしました。

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例年は、最大手のアリババグループによる取引額の速報が話題となりましたが、今年は見送りに。 富坂教授によると、「大手ITへの締め付けを強める習指導部を刺激しないよう派手な演出を避けた」というのです。

代わりに、アリババがこれまで力を入れてこなかった貧困層への寄付など社会貢献をアピールしたのは「共同富裕を掲げる習指導部への忖度だった」と指摘しています。

異例の3期目を見据える習主席ですが、すべてが思惑通りになるとは限りません。 国内では、新型コロナの落ち込みからV字回復を果たしたGDPの成長率が再び縮小。 景気の減速が鮮明となっています。

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また、外交面では、VTRにあった台湾をめぐる問題や、アメリカなどが主導する「中国包囲網」も強まっています。

そんな中、15日行われる米中首脳による初のオンライン会談。
どんな議論が繰り広げられるのでしょうか。

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