手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,杉浦みずき ほか

手作りフリップ(2021年10月31日放送)

「海底火山が噴火‥軽石被害」

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こちらは実際に、沖縄県に漂着した軽石です。
海岸の管理者の許可を得て、スタジオに用意しました。

手作りフリップ

孔が多くあり……、軽いです。水槽に入れると……水に浮きます。
少し力を入れてみると……ビスケットのように簡単に壊れます。
壊れて小さくなると、浮力を失って下に沈みます。

こうした軽石は火山の噴火によって作られるんです。 火山の噴火には、大きく分けて、マグマが溶岩となってあふれ出る噴火とマグマが粉砕されたものが一気に噴き出る爆発的噴火があります。 軽石は、こちらの爆発的噴火で作られます。

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噴火の際、マグマの中の水などが泡となって出ていき、そのとき、噴出したマグマが急速に冷やされ、固まってできたのが軽石です。 だから軽石には多くの孔があります。 一方、マグマが溶岩となってあふれ出る噴火では、軽石は多く出ません。

この爆発的噴火が、今年8月、沖縄からおよそ1400キロ離れた小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」で起こりました。

その名の由来は、漁船の福徳丸が見つけた良質な漁場という説が有力視されています。 この噴火は、国内としては戦後最大級で、噴煙の高さは16キロから19キロに達しました。

そのとき新しい島も現れました。噴出物の量は1億~5億立方メートルと推定され、100年に一度と言われるほどの桁違いの軽石を噴出しました。

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そもそも、この海底火山はマグマに水を多く含み、爆発的噴火を繰り返してきました。 過去に噴火で3回、島が出現しましたが、いずれも波などに浸食されて沈みました。 軽石でできているためとみられ、8月の噴火でできた島も、すでに小さくなっています。

ちなみに、福徳岡ノ場のおよそ330キロ北には、今も噴火を繰り返す西之島があります。 2013年の噴火で新たな陸地が誕生し、従来の西之島と一体化。 面積は10倍に拡大しました。しかし、こちらは軽石は出していません。

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今回の軽石は、黒潮反流と呼ばれる西向きの潮の流れに乗り、台風の強風にも吹かれたとみられ、噴火から52日後の10月4日、沖縄県の北大東島・南大東島に漂着しました。 それ以降、沖縄本島や鹿児島県の奄美など被害が拡大しています。

海洋研究開発機構によると、軽石は今後、黒潮にのって11月初旬から中旬にかけて九州や四国の海域に出て、11月下旬頃には関東に近づくと予測されています。

太平洋側には、九州の川内原発や静岡の浜岡原発などがあり、原子力規制委員会は、「原発の冷却水の取水に影響する可能性がある」として、 注意喚起を行いました。

軽石による被害の長期化、さらなる拡大が懸念されています。

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