手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,杉浦みずき ほか

手作りフリップ(2021年8月22日放送)

「タリバン復権“過激政策”回帰への懸念」

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重大な局面を迎えたアフガニスタンですが、国土のおよそ75%は山岳地帯で、10以上の民族で構成される多民族国家です。 アジアと中東の接点にあたり、古くから「文明の十字路」とも呼ばれ大国に振り回されてきました。

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かつて最大の激動期といわれたのが、1979年の「ソ連のアフガン侵攻」です。 アメリカが支援するイスラム教の聖戦士(ムジャヒディン)が対抗し続け、10年後にソ連は撤退しました。

そんな混乱の中で、力を持ち始めたのが「タリバン」だったのです。 そもそも「タリバン」とは…イスラム教を学ぶ「神学生たち」を意味する単語で、「イスラム法に基づく厳格な統治」を目指す学生たちを中心に、1994年に結成され、わずか2年後、政権を樹立したのです。

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そしてイスラム教を極端に厳しく解釈し、厳格な政策を進め、女性の就労や教育も認めず、石打ち刑や銃殺など公開処刑を断行。さらに偶像崇拝は教えに反すると、世界的な仏教遺跡バーミヤンの石仏を爆破するなどし、国際社会から批判が集まりました。

そして大事件が起きます。2001年9月11日、アメリカでの同時多発テロです。 首謀者ビン・ラディン容疑者がつくった国際テロ組織アルカイダの訓練施設は、アフガンにあったわけですが、アメリカなどは、タリバンがビン・ラディン容疑者をかくまっているとして、翌10月攻撃を開始。12月には、タリバン政権は崩壊しました。

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その後アフガンでは、国連主導でカルザイ大統領のもと、民主政権が樹立され、米軍はその後ろ盾となって、テロが続発する中、駐留し続けます。

しかし去年2月、トランプ前大統領はタリバンとの間で、タリバンがテロ組織と協力しないと約束する代わりに、米軍が撤退する内容の和平案に合意。 バイデン大統領も今年4月、9月までに米軍を完全撤退させると表明すると、タリバンは、空白を埋める形で、急速に勢いを盛り返しました。赤色が制圧した地域です。

米軍の撤退に伴いアフガンからの大量の難民が発生する懸念や、またアフガンが国際社会から孤立し続けると、まさに過激派組織「イスラム国」など、「テロの温床」になりやすい環境となると、危険視する声も強くあがっています。

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世界はどう捉えているのか。アメリカやイギリスは、タリバンを正式な政権として認めることには、後ろ向きです。またロシアや、イスラム教徒を抱える新疆ウイグル自治区で、アフガンと国境を接する中国は、協力する方針を示すものの、政権を承認するかは、明らかにしていません。

タリバンの報道官が、柔軟とも受け取れる姿勢を示す一方、タリバンの幹部の中には、「新政権では民主主義的な制度は一切 存在しない」とも明言しており、先行き不透明の中、国際社会がどう関与していくのか、大きな課題となっています。

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