手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,杉浦みずき ほか

手作りフリップ(2021年4月4日放送)

「ミャンマーの弾圧…子供も犠牲に」

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これは、ミャンマーの現地メディアが掲載している国軍による銃撃で亡くなった子供たちの生前の写真です。

国軍の弾圧による死者は3月の初めには全体でおよそ50人。 しかし、現在は550人以上まで急増し、ミャンマーのクーデターは激化の一途を辿っています。

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ミャンマー国軍の記念日に行われたデモでは少なくとも114人が亡くなっていますが、その中には、こうした子供たちも含まれています。

現地の報道によれば、13歳の少年は、家の前で遊んでいたところ、国軍による銃撃に合い、亡くなったと言います。

国軍による弾圧がデモ参加者だけでなく、無差別に行われるという事態に陥ってしまった原因は何なのでしょうか。

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ミャンマーの政治について研究する、京都大学の中西教授によると、今回の国軍によるクーデターには「行動を起こせば、NLDへ不満を持つ国民も賛同するはず」という目算があったといいます。

しかし、国民の中には、過去の軍事政権による20年以上に及ぶ圧政で「軍事政権そのものへの反発」が強く残っていたため、国軍が想定した以上の反発が起き、現在のような騒乱状態に陥ってしまったのです。

2010年、アウンサンスーチー氏が15年に及ぶ自宅軟禁から解放され、2011年に民政移管が行われて、テイン・セイン政権が誕生。

退役した国軍の幹部が政権トップを務めることに、当初は反感もありましたが、スーチー氏との融和路線を敷き、大胆な経済改革で、低迷していたミャンマー経済を「アジア最後の経済フロンティア」と言われるまで押し上げるなど、テイン・セイン政権によるミャンマーの民主化には多くの期待の目が集まっていました。

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しかし、2015年に総選挙でスーチー氏らNLDが勝利し、民政移管後も、軍が政治的権力を維持できる仕組みとなっていた憲法の改正に乗り出したことで、国軍との関係性が再び悪化。

去年の選挙で、NLDが単独政権樹立を可能にする議席数を確保して圧勝したことで、国軍の危機感は一気に高まり、強硬手段に及んだのです。

国軍トップを務めるミン・アウン・フライン総司令官は、過去に民主化運動の弾圧で強権を振るった タン・シュエ氏の後押しで軍のトップについたとされる人物です。

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中西教授によれば、国軍のクーデターの目的は、「スーチー氏率いるNLDとその支持者を一掃した形で選挙を行い、軍に有利な政党を立て、統治すること」だと言います。

今後のミャンマー情勢についても、「国軍を支援し、武器を提供しているロシアと、経済的にミャンマーで影響力を強めたい中国が、制裁に後ろ向きで、状況改善の道筋は見えていない」と危機感を募らせています。

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