手作りフリップ(2021年2月21日放送)
「コロナワクチン、接種が開始」
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水曜日から国内のワクチン接種が始まりましたが、ワクチン接種に向け自治体からは、懸念の声が聞こえてきました。 参議院の自民党が全国およそ1000の自治体に聞いたところ、医療関係者の人材確保が厳しい、ワクチン分配の時期や状況が不明、さらに会場の確保ができない、などです。

ではどうワクチン接種をスムーズに進めるのか。政府は「新たな管理システム」を立ち上げます。 全国4万の接種会場にタブレットを設置し、接種券のバーコードを読み取って接種した人の、名前・接種日・ワクチンの種類などの情報管理を目指します。
通常だと情報をまとめるのに2か月ほどかかり、2回目の接種が3週間後なのに間に合わないという懸念がありました。
新たな管理システムによって、この懸念も解消し、さらに接種券の紛失や引っ越しといった住民からの問い合わせなどにも対応しやすくなるといいます。

現在日本で承認されているのはファイザーのワクチンのみですが、気になるのが副反応。 アメリカのCDC疾病対策センターによると、ファイザーの接種後に多かったのは、痛み・だるさ・頭痛・筋肉痛などですが、1回目より2回目に症状訴える人が多い傾向がありました。
2回目は、体が異物を記憶していて、いち早く攻撃するため強い反応が出やすいといわれています。
またアメリカで確認されたアナフィラキシーと呼ばれる重いアレルギー反応は20万分の1と、極めて低い確率で起きていますが、その74%が15分以内に起きていることから、今回の先行接種でも15分以上の経過観察が求められています。

今後の接種のスケジュールですが、河野大臣は当初の想定より100万人余り多いおよそ470万人の医療従事者についてスケジュールの見直しの可能性を言及しています。
それに合わせて、3月以降、最大117万回分を2回に分けて、全国に出荷すると発表しました。 そのため医療従事者の接種と平行しながら、4月に開始を目指していた高齢者の接種を、4月中には始め、2か月と3週間での終了を目指しています。
そうするとその後の基礎疾患のある人、さらに一般の人への接種はいつになるのか、まだわかりません。

スケジュールが確定しない背景には、世界的なワクチン不足があります。
ファイザーがヨーロッパで製造している日本向けのワクチンは、日本に輸入する際、航空機1便ごとにEUの承認を得る必要があり、第1便は最大38万回分。
そして今日、最大45万回分の第2便が到着する予定で、第3便以降の予定は、金曜日時点では分かっていません。
コロナ対策の切り札となる「ワクチン接種」。しかし課題は山積しています。
