手作りフリップ（2020年10月25日放送）
「SNSが主戦場？大統領選挙」
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最終盤に入った大統領選。その影響力が注目されているのがSNSの代表格のツイッターです。
他人の投稿をボタン一押しで簡単に転載し、拡散できる「リツイート」機能が特徴で、例えば、あるユーザーが「火事だ！」と投稿、それを目にした人が、他の人に知らせるため、転載することで、多くの人に素早く広げることができるのです。今回の制限では「リツイート」をしようとすると、自分の意見を書き込むよう促す画面が表示され、一手間かかることで拡散に一定のハードルを設けた格好です。
というのもリツイート機能は便利な一方デマも拡散しやすく、ツイッター社も対応に苦慮してきました。 例えば、14日にタブロイド紙が、「バイデン候補の息子がバイデン氏とウクライナのエネルギー企業の幹部を引き合わせた」とする記事を掲載、ツイッター社は情報の出所が怪しいことから、拡散できなくする措置をとりました。
しかしトランプ陣営が「バイデン氏に不利な情報を規制している」と反発すると、ツイッターは一転して措置を撤回。 SNS運営企業がデマか真実か、即座に判断することの難しさが露わになりました。
一方、政治家がデマの拡散に積極的に加担するケースもあります。
トランプ大統領は、今月「オサマ・ビン・ラディン殺害はでっちあげだった」などとする陰謀論者の投稿をリツイート。8700万人のひとに拡散したのです。
これを対話集会で、司会者が問いただすと、トランプ氏は「ただ他人の意見をリツイートしただけ」と釈明したのです。
ただ、一度広まったデマが実際に事件に発展してしまったこともありました。
2016年の大統領選の最中、ワシントンにあるピザ店が児童買春の拠点になっていて、そこにヒラリー・クリントン氏が関わっているというデマが拡散。 それを信じた男が、ライフル銃を持ってピザ店に押し入り、発砲したのです。
この時の選挙戦では、ロシアの情報機関が民主党にサイバー攻撃を仕掛け、ネット上にクリントン氏に不利な情報を拡散させるなど、選挙介入したとアメリカの捜査当局は断定しています。
外国の介入は、今回の選挙でも…。
21日、「ロシアとイランが、有権者データを入手し大統領選に介入しようとしている」とアメリカの国家情報長官が発表。イランはトランプ支持者になりすまし、脅迫メールを送っていたといいます。
こうした偽情報がSNSで拡散すれば、選挙が混乱する可能性があり、本来は情報共有を楽しむ道具だったSNSが、情報戦の主戦場となっています。