手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,杉浦みずき ほか

手作りフリップ(2020年10月18日放送)

「宇宙開発…アルテミス合意とは」

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今回の「アルテミス合意」の「アルテミス」とは、ギリシャ神話の“月の女神”です。 51年前のアメリカの月面着陸、「アポロ計画」のアポロと双子でもあります。 その名がつけられた、この合意は、月や火星、彗星、小惑星、それらの軌道上での活動に適用されます。

宇宙の開発競争が激化する中で、初めてとなる国際的な枠組みで、「宇宙の平和利用」や「宇宙資源の利用」などの原則が盛り込まれました。 アメリカや日本、イギリスなど8か国が、この合意に署名しました。

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宇宙の開発競争の中で、特に注目されるのが「月」。中でも水の探査です。 こちらはNASAが公開した月の水の場所を示した写真です。 11年前に、月で水の存在が確認されました。

それとは別に水素のデータを試算したところ、その量は推定60億トンとも言われています。 水は飲料水として利用できるほか、分解して、水素を取り出すと、燃料として使えます。 そうなると、上空を飛ぶ基地との行き来や、月面を移動するのに必要な動力になり、地球から燃料を運ぶよりも、手間や費用を減らせるとみられています。

これが利用できると、宇宙開発が加速するため、資源獲得争いなどが懸念されていますが、これまで国際的なルールはありませんでした。

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「アルテミス合意」は、アメリカ主導で進められたものですが、その背景にあるのが、これもアメリカが主導する「アルテミス計画」という、男女の宇宙飛行士を月に送り込む計画です。

2023年に、月の軌道を周回する宇宙ステーション「ゲートウェイ」を打ち上げ、その建設と並行して、2024年に、再び月面に着陸、女性が月に降り立つのは史上初めてのことです。

宇宙飛行士は、宇宙船でゲートウェイまで運ばれ、月着陸船に乗り換えて降りる予定です。 将来的には基地を設け、そこを拠点にして、2030年代に人類初の火星の有人探査を目指します。

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日本は、去年10月、この計画に参加すると表明。
ゲートウェイ居住棟への機器提供や、有人月面探査車の開発などで協力するとしていて 2020年代後半には、日本人が月に降り立つことを目指しています。

また、「アルテミス合意」が結ばれた背景には、宇宙強国を目指す中国の存在もあります。

中国は、独自に、軍による宇宙開発を進めていて、去年1月には、世界で初めて月の裏側に無人探査機を着陸させることに成功。 2022年頃に、独自の宇宙ステーションの完成を目指していて、アメリカを脅かす勢いです。 アメリカは将来の国際ルール作りを主導することで、中国をけん制する狙いもあるのです。

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