手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,杉浦みずき ほか

手作りフリップ(2020年9月20日放送)

「中東にイラン包囲網?」

※ 一部端末では動画がうまく再生できない場合がございます

15日、イスラエルとバーレーン、UAE(アラブ首長国連邦)の2か国による国交正常化の実現。 イスラエルは、1948年の建国以降、バーレーンやUAEを含む、パレスチナ人を支援するアラブ諸国と長年にわたって争ってきました。

手作りフリップ

79年にエジプト、94年にヨルダンとの間に国交が樹立しますが、和平は進まず、以降20年以上、中東地域の、どの国とも国交を結んでいませんでした。

ところが、今年8月、UAEとの間に国交正常化が実現。
国交正常化にあたっては、水面下で、トランプ大統領の娘・イバンカ氏の夫でユダヤ教徒のクシュナー・アメリカ大統領上級顧問らが働きかけ、強い影響力を示したといいます。

手作りフリップ

UAEが電撃的に国交正常化を果たしたことを受け、これまで、慎重な姿勢を見せていたバーレーンも、態度を一変。国交正常化のドミノが起きました。

判断の後押しには、潤沢なオイルマネーを持つUAEが、先端技術で先行するイスラエルから技術力を得たい思惑もあったとみられ、コロナによる原油価格の急落で、ダメージを受けたバーレーンも、UAEからの投資に期待し、追従した形です。

これまでの中東情勢は、「イスラエル対アラブ諸国」の軍事的な緊張の構図となっていましたが、コロナによる経済危機が国交正常化ドミノを後押ししたと見られています。

手作りフリップ

さて、今回のもうひとつの狙いは、アメリカ・トランプ大統領が敵対するイランへの「包囲網」の完成です。 核開発の推進などで中東地域での影響力を高めるイランに対し、イスラエルが、アラブ諸国と、手を結ぶことで、イランの封じ込めをはかる狙いが見えます。

トランプ大統領は今後「5、6か国が、すぐ後に続く」と期待感を述べていて、オマーンやアフリカのスーダンも名前があがるなど、国交正常化ドミノが続きそうな勢いです。

今後は、最もイランと対立する中東の大国、サウジアラビアの動きが焦点ですが、アメリカとイスラエルには、このサウジも包囲網に取り込みたい思惑があるようです。

手作りフリップ

そんな中、埋もれてしまっているのが、パレスチナをめぐる問題です。
パレスチナは、独立国家の建国を目標にしていますが、イスラエルは、パレスチナを国家として認めない姿勢を取り続けています。

実は、パレスチナをめぐっては、2002年に、「アラブ諸国がイスラエルとの国交正常化する際には、パレスチナの国家承認が前提だ」とする和平案が合意されていたのです。

しかし、今回の国交正常化の動きは、それが反故にされた形で、足元を危うくされたパレスチナ自治政府は「裏切り行為だ」と批判し、警戒感を強めています。

手作りフリップ

»手作りフリップ 一覧

»HOME

Copyright© 1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.