手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,杉浦みずき ほか

手作りフリップ(2020年7月19日放送)

「新型コロナ、ワクチンは…抗体は」

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アメリカのバイオテクノロジー企業『モデルナ社』が、最終段階の臨床試験に入ることで、新型コロナウイルスワクチンの完成が、いよいよ現実味を帯びてきました。

モデルナ社は今年3月、第1相の臨床試験を、18歳から55歳までの45人を対象に行いました。

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投与量の違う3つのグループに分け、28日間隔で2回接種したところ、45人全員からウイルスに対抗する『抗体』が確認されたといいます。

また効果と安全性を調べる臨床試験で、注目すべき「副作用」については参加者の多くに、悪寒や頭痛などの症状が現れましたが、モデルナ社は「深刻なものはなく軽度なものだった」と説明しています。

5月には第2相の臨床試験が、18歳以上の600人を対象に行われました。
そして今月27日からアメリカ国内の87か所で、最終段階にあたる第3相の臨床試験が3万人を対象に行われるのです。

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モデルナ社は2021年に、ワクチン10億回分の生産を目指すといいます。
この他にもワクチン開発については、アメリカの製薬大手ファイザーがドイツ企業と共同で、今月末に3万人規模の臨床試験を行います。

WHOによると現在、全世界で23種類の新型コロナウイルスワクチンが、臨床試験の段階に入っているということで、数年先とも言われていたワクチンの完成が、すぐ近くまで来ているのかも知れません。

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ところがワクチン開発にとって、大きな壁になるかも知れない研究結果が、今月発表されました。ロンドン大学キングスカレッジらの研究者チームによると、感染によって1度作られた『抗体』が、数ヶ月で減退する可能性があるというのです。

人の身体はウイルスなどの異物が入ると、それを退治するための『抗体』と呼ばれるタンパク質が作られます。1度『抗体』が作られると、ウイルスがなくなったあとも体内に残り、次の感染から身体を守ってくれます。

イギリスの研究チームが、医療従事者を含む96人の感染者を追跡調査したところ、60%に極めて強い「抗体反応」がありましたが、65日後に同じレベルで反応した人は、17%しかいませんでした。抗体レベルもピーク時の4%まで減退する人や、中には『抗体』が全く検出されなかった人もいたといいます。

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この結果は、1度感染しても、数ヶ月後には再感染する可能性があることを示唆していると研究チームは指摘します。

イギリス・リーズ大学のグリフィン准教授は、この研究結果を受けて『より強力かつ持続力のあるワクチンを開発する必要がある。あるいは定期的な接種が求められるかも知れない』との見方を示しました。

ワクチンの開発は、ウィズコロナを変えることになるのでしょうか?

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