手作りフリップ（2020年6月28日放送）
「コロナの時代…大リーグ開幕へ」
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、延期されていたアメリカのメジャーリーグ。 4か月遅れの来月23日か24日に開幕すると正式発表され、 観客はなし。 試合数は通常の4割・60試合。わずか66日間ほどで全てを消化する過密スケジュールとなります。
そもそもメジャーリーグ機構側(MLB)と選手会とでは、フルシーズンが闘えないと分かった時点で、「選手たちへの年棒は、行った試合数に比例した額を支払う」ことで合意していました。
しかし、コロナによる経済的なダメージが強まった機構側は、選手会に、更なる削減を要求。交渉は決裂し、開幕の見通しが立たなくなっていました。
結局、機構側は22日、選手会の同意がなくても、開幕日や試合数を決定できる権利を行使し、開催を強行決定。 アメリカメディアによると、選手会側が折れた形で開幕が決まったといいます。
選手たちの年俸は、通常年棒の37％となります。
ただ、感染拡大の不安が消えたわけではありません。アメリカのメディアによると、選手やスタッフなど50人を超える感染者が確認されています。
機構側は108ページに及ぶ「新しい安全対策ルール」を作成。その一部を紹介します。
まずは日程ですが、移動による感染リスクを減らします。
そもそも、アリーグはアリーグ、ナリーグはナリーグを中心に、地区を越えて試合を行っていました。
しかし今年は、西地区だけ、中地区だけ、東地区だけと、リーグを超えて、それぞれの地区だけで試合を行うことになりました。
続いて、選手の負担を減らすため選手の登録数を増やします。
開幕時は、従来の26人を30人にしますが、徐々に減らしていきます。
実は、妊娠中の配偶者がいるなど、リスクが高い人と暮らす選手は、欠場しても給与を保障します。
試合中の新ルールですが…投手は、指をなめる代わりにポケットに濡れた布を入れることが、許可されました。 延長戦になった場合は、ノーアウト2塁から始める「タイブレーク制」を導入します。
さらに接触を避けるため、乱闘はもちろん禁止ですが、ほかの選手との距離や監督が審判の判定に抗議する場合は、6フィートおよそ1.8ｍの距離をとらなければなりません。 「エアー抗議」と言えますね。 そして選手は、1日2回の検温。2日に1回のPCR検査など、予防を徹底します。
実はヤンキースやメッツがあるニューヨーク州では感染者が急増する州から移動する場合、2週間の自主隔離が必要です。しかしニューヨーク州は「メジャーリーガーは免除する」と発表しました
1か月後に迫ったプレイボール。日本人のメジャーリーガーは、二刀流復活が期待されるエンゼルスの大谷選手を始め、メジャー1年目の筒香・山口・秋山選手がいます。
どんな天晴れを見せてくれるのでしょうか？