手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,伊藤友里ほか

手作りフリップ(2020年3月22日放送)

「新型コロナ 薬開発は」

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目に見えない新型コロナウイルスですが、アメリカの研究で「厄介な性質」が見えてきました。「生存期間」です。

飛沫より小さい粒子で空気中に漂う「エアロゾル」状態では3時間生き続け、物に付着した場合でもプラスチックなら72時間、ステンレスは48時間、しかし銅は4時間です。

銅には「ウイルスの働きを失わせるイオンの作用」があり、医療機関でもこのように、壁一面の銅を使ってウイルスが極力減るよう工夫している所もあるほどです。

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さて、新型コロナウイルスの治療薬は、いつ完成するのか? 各国が開発を急いでいます。

G7の首脳による緊急TV会議では「治療薬・ワクチンの早期開発に向けた協力の重要性を確認」しました。またトランプ大統領は、治療薬の開発費などを含む緊急対策法案に署名。EU欧州連合は、ワクチン開発を行うドイツの医療品企業におよそ95億円の資金提供を決定しました。

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実際アメリカでは、感染予防のワクチン開発で、臨床試験を開始。日本でも大阪大学と民間企業が開発に着手。従来の方法とは違う大腸菌を使う事で、短期間に大量生産することができるといいます。

ただアメリカの場合でも、実用化には早くても1年から1年半。大阪大学らの場合は、半年後に臨床試験をはじめたいとしています。

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こうした中、「今までにあった薬」を使った治療について、東京大学の発表がありました。30年以上前に日本で開発された、すい炎などの治療薬「ナファモスタット」こちらは商品名です。

「新型コロナウイルスが、細胞に侵入するのを阻止する可能性がみられることを確認」したと言います。どういうことなのか?

まず新型コロナウイルスは、細胞にくっつき融合して、細胞の中に入って増殖します。さらに次の細胞へと広がり、どんどん感染していきます。そこで「ナファモスタット」はその「融合を阻止する」という事で、まさに感染の第1段階で使える薬として期待がでてきたわけです。実はこれまでにも、有効性が期待されている薬があります。これらは「細胞の中に侵入してきたウイルスの増殖を抑える薬」です。特に日本の製薬会社が開発した「アビガン」については、中国政府も有効性を確認し、治療薬として採用するよう提言していくと発表しました。

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新たに報告された「ナファモスタット」は侵入を防ぎ、これらの薬は増殖を抑えます。 こうした薬が、感染拡大を止める大きな一歩に近づくのかもしれません。

一方、4か月後に予定されている東京オリンピックですが、過去に「パンデミック宣言」が出された状態で開催された大会がありました。2010年のバンクーバー冬季オリンピックです。

開会式のおよそ8か月前に、「新型インフルエンザのパンデミック宣言」が出されたのですが…、この時はワクチンの開発が間に合い、事前のワクチン接種を要請し、タミフルなどの治療薬を準備するなどして期間中の集団発生は起きませんでした。

今回の新型コロナウイルスに対するワクチンや治療薬の、一日でも早い開発が待たれます。

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