手作りフリップ（2020年2月2日放送）
「新型コロナウイルス、拡大を防ぐ道は？」
世界で感染が拡大し続けている新型コロナウイルス。各国の対応をまとめます。
アメリカでは、国務省が中国全土への渡航警戒レベルを、最高の「渡航禁止」に引き上げたと発表。 また、緊急要員を除く、中国全土のアメリカ大使館と、総領事館の館員や家族の国外退避を許可しました。
フランスでは、武漢市から避難した自国民およそ200人を乗せた航空機が、南部・マルセイユに到着。乗客らは2週間この施設に隔離されます。 さらに、オーストラリアでは、武漢市から避難する自国民を本土から、およそ1500キロ離れた、インド洋のクリスマス島に2週間隔離するとしています。 クリスマス島には移民の収容施設があり、ここに滞在するとみられます。
中国と国境を接する国々でも動きが出ています。 北朝鮮は中国との間で全ての航空便と列車を停止する措置を決定。 モンゴルは国境の道路を封鎖し、通行止めにしました。
一方、日本政府が決めた新型肺炎を「指定感染症」とする措置ですが、この指定で、きのうから、都道府県知事が患者に対し医療機関への入院を勧告。 従わない場合は強制的に入院をさせることや、一定期間仕事を休ませることも可能になりました。 この対象となる患者には感染症と確認された人のほか、感染が疑われる人も含まれています。なお、入院などでかかる医療費は公費で負担されます。
各国で対策が取られる中、ウイルス拡大の収束の道はあるのでしょうか。
たとえば、発生から8か月後に終息したSARS。コウモリのコロナウイルスが、食用として売られていたハクビシンを仲介役として、人間に感染したとされています。
このハクビシンの販売を禁止にした結果、感染が止まり、SARSは終息しました。 しかし、新型コロナウイルスでは感染ルートの特定に至っていないことから、ＶＴＲにも登場した堀教授は「原因を除去できない限り、感染の第二波、第三波も来る可能性がある」と指摘しています。
こうした中、オーストラリアの研究所は、新型コロナウイルスに感染した患者のサンプルからウイルスの培養に成功。ウイルスは抗体検査に使われ、症状が出ていない感染者からウイルスを検出できるようになります。
また、日本の国立感染症研究所は、新型コロナウイルスの感染者からウイルスを分離して培養することに成功。 薬やワクチンの開発などに役立てていくといいます。 これらによって、ウイルス拡大に“待った！”をかけられるのでしょうか。