手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,伊藤友里ほか

手作りフリップ(12月29日放送)

「ずさん管理?公文書とは」

手作りフリップ

これは、74年前の終戦の日、軍部から全国に発せられた命令により各地で、大規模に燃やされた軍にまつわる公文書です。戦争責任の追及を恐れての焼却とみられています。

手作りフリップ

こうした歴史をたどる上でも、大切な公文書ですが…。
そもそも国会で問題になっている公文書は、「行政文書」と呼ばれるもので、 官庁の職員などが職務上、つくった文書のことを言い、政策などがどう決められたのか、また正しく行政が行われているかなど、あとあと検証できるよう、保存が求められているものです。

手作りフリップ

日本で、公文書をめぐる意識が高まるきっかけは、43年前のロッキード事件とされます。

当時の田中角栄元総理が逮捕された、大型疑獄事件ですが、国民の目に、なかなか真相が見えてこない状況に、情報公開を求める市民の声が高まり、公文書の公開も、この中で求められたのです。

その後、再びクローズアップされたのは、1996年の「薬害エイズ事件」。 菅直人厚生大臣の時代に、厚生省が「無い」と言い続けていた文書が厚生省のロッカーから発見。 官僚の刑事責任が追及される事態になりました。

3年後、こうした問題によって、はずみがつき、国民のだれもが知りたい情報を行政に求めることができる「情報公開法」が成立しました。

手作りフリップ

さらに2002年には、1972年の沖縄返還の際、アメリカが日本に支払う費用400万ドルを日本側が肩代わりするという密約が、公文書によって明らかになりました。 しかし、これはアメリカ側が公開した公文書によるものでした。

というのもアメリカでは70年ほど前にできた「連邦記録法」で公文書の管理が厳しく定められていて、アメリカの国立公文書館には、膨大な公文書が保存されています。

その書架の長さは1400キロにも及び、公文書管理の専門職員アーキビストなど3112人が働いています。 一方で、日本の公文書館は職員188人と、その差は明らかです。

手作りフリップ

日本では、ようやく2009年に「公文書管理法」が成立。公文書は「国民共有の知的資源」だと位置づけし、適切に管理することが国の重要な責務となりました。

しかし、その後も…“南スーダンPKO日報”や“森友問題をめぐる文書改ざん”など、公文書のずさんな取り扱いは、後を絶ちません。

行政について、こんな言葉があります。
「行政事務は、文書に始まり、文書に終わる」。国民の大事な資源である公文書。 きちんとした管理が求められます。

手作りフリップ

»手作りフリップ 一覧

»HOME

Copyright© 1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.