手作りフリップ（6月30日放送）
「世界の首脳が集結…G20とは」
日本で初開催となったG20大阪サミット。正式名称は｢金融・世界経済に関する首脳会合｣です。
Gは“グループ”。
サミットは“山の頂上”、つまり各国のトップや首脳が集まるという意味です。
参加国は、赤枠の主要7か国に加え、金融や経済は新興国も一緒に考えましょうと、ブリックスのブラジル･ロシア･中国･インド･南アフリカなどに加え、EUといった｢20の国と地域｣。さらに招待国などを含めた37ものトップが参加しました。
G20だけで世界の人口の3分の2を占め、GDPは8割以上にもなります。
特にジャーナリスト･カショギ氏殺害事件で、関与が疑われたサウジアラビアのムハンマド皇太子や殺害現場となったトルコのエルドアン大統領も顔を合わせるなど、様々な事情を抱える国のトップが一堂に会したわけです。
今回の集合写真ですが、立ち位置には慣例があるといいます。
議長の安倍総理が中心に立ち、右側は前回議長国のアルゼンチン。左側は次回議長国のサウジアラビアです。ほかにも『大統領が前列』また『在任期間が長い人が中央寄り』に立ちます。
ところがトランプ大統領はなぜか在任期間のわりに中央寄りと。
議長国である日本の配慮があったのでしょうか。
では、いつから？ 何のために？ 始まったのか。
1973年の『石油ショック』で、世界経済の混乱に対応するため、フランスが呼びかけ先進国の「G5」が集結します。
その後､参加国も増え、今のG７が確立します。
こちらはこちらで存在しますが、G20誕生の大きなきっかけは、2008年の『リーマンショック』を発端とする世界経済の金融危機です。
世界を揺るがす金融危機にG7だけでなく、世界規模で対処するため、財務相･中央銀行総裁会議を首脳級に格上げし、今のG20という形のサミットが開催されました。 そして世界は、金融規制などでまとまってきました。
しかし現在、各国の思惑の食い違いが出始めていて、G20は意見集約が難しくなってきていると言われます。
トランプ政権の誕生以降、2017年には地球温暖化を巡るパリ協定に関し協調姿勢を打ち出せず。去年は自由貿易を巡り、開催以来謳ってきた「保護主義と闘う」という文言を初めて首脳宣言に盛り込めませんでした。
曲がり角に来たG20、今回大阪では……。
どのような議論が行われたのか、6月29日までの2日間を振り返ります。