手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,伊藤友里ほか

手作りフリップ(5月5日放送)

「混迷ベネズエラ、衝突が…」

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混乱が深まるベネズエラですが、世界一の原油埋蔵量を誇り、かつてはオイルマネーに支えられ、比較的安定した民主国家で、南米の中でも裕福な国でした。

それを大きく変えたのが1999年に発足したチャベス政権です。
反米で知られたチャベス大統領ですが、「21世紀の社会主義」を掲げ、例えば、企業の国有化、教育や医療の無償化、食料品などを安く抑える価格統制といった、バラマキ政策を行ってきました。その結果、生産意欲は低下し、国内の産業が弱体化。 輸入頼みの経済構造となってしまいました。

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2013年にチャベス大統領が亡くなり、次のマドゥロ大統領もこれを引き継ぎます。 バラマキ政策も原油価格が高い間は、問題は表面化しませんでしたが、原油価格が下落すると、国内経済は一気に崩れます。
資金不足となり、輸入ができず、国内は物不足になります。
インフレが進み、ハイパーインフレが起こったのです。

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IMF、国際通貨基金は、インフレ率が今年は1000万%と予想、これは日本の円で例えると、100円のジュースが1年後に1000万円になることを意味します。

また、医療制度の崩壊で病気が蔓延。治安も悪化。停電や水不足も発生。 頼みの石油も投資不足で、生産量は去年と比べて半減。破綻状態となっています。
すでに国民の1割に当たるおよそ300万人が国外に流出しています。

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じつは、マドゥロ大統領の1期目の任期は今年1月10日までだったんですが、マドゥロ大統領は去年5月に前倒しの選挙を行いました。 この時、対立候補になりそうな人物を逮捕したり、亡命に追いやったりするなどして、マドゥロ大統領は再選を果たしました。

しかし、野党勢力や周辺国はこれを認めません。
「正当に選ばれた大統領は不在だ」として、憲法の規定にのっとって、1月10日にグアイド国会議長が暫定大統領就任を宣言したのです。

どちらを正式な大統領と認めるのか。
マドゥロ大統領は「貧困層を優遇したチャベス前大統領の後継者」とみられ、貧困層を中心に支持されていて、対して、グアイド国会議長は中間層・富裕層を中心に支持されています。 貧困層からは「アメリカのいいなり」との声も上がっています。

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一方、国際社会を見ると、ロシアなどはマドゥロ大統領を支持していて、アメリカなどがグアイド国会議長を支持しています。
いまや米ロの代理戦争状態となっていて、今後、もし、アメリカが軍事介入をすると新たな国際紛争の恐れもあります。

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