手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,伊藤友里ほか

手作りフリップ(9月2日放送)

「障害者雇用、なぜ水増し」

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障害者の雇用率が水増しされていた問題、大変な広がりを見せています。現状をまとめました。

まずは中央省庁について、国の33ある行政機関のうち、27機関で水増しが行われていました。6867.5人の障害者が雇用されていると公表していましたが、実際には半数以下の3407.5人だったのです。0.5というのは短時間雇用者を指します。水増し分を除くと雇用率は1.19%となり、法律で定められた2.3%を大きく下回りました。

また全国の自治体でも、少なくとも30府県で水増しが確認されています。島根県では85人とされていた雇用が実際には33人、愛媛県では82人とされていた雇用が実際には32人しか確認できていません。

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さらに衆議院と参議院、全国の裁判所でも水増しが、確認されました。つまり国の三権に関わる機関で、水増しが行われていたのです。

障害者の総数は現在およそ936万人。国民の7.4%にあたります。障害者の雇用を促すために「障害者雇用促進法」が制定されたのは1960年です。

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この法律によって、従業員が100人を超える民間企業は、従業員の2%以上の障害者を雇い入れることが義務付けられています。また民間企業は障害者手帳の番号や、障害の重さを示す等級などを申告しなければならず、これらを怠って雇用率が下回ると、不足1人あたり4万から5万円の納付金を、毎月、徴収されることになります。

日本と同じ「雇用率制」をとるフランスではさらに厳格なルールが敷かれていて、従業員20人以上の民間企業は、6%以上の障害者を雇い入れることが義務付けられていて、違反すると、時給の600倍の罰金が、年ごとに、徴収されるのです。

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ところが今回、水増しが発覚した中央省庁や地方自治体は、障害者手帳の申告も必要なければ、罰則もないのです。

では水増しはどのように行われたのでしょうか?省庁などの場合、健康診断の内容を見て、障害者手帳を持っていない人物を勝手に障害者の数に加えていたようです。

例えば軽度の難聴、緑内障や糖尿病なども含まれていました。障害者手帳を確認する必要もないため、本人の知らぬ間に、障害者に数えられていたという例もあったといいます。こうした水増しは、果たして「意図的?」に行われたのでしょうか…。

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政府は第三者委員会を設置、10月を目処に対策をまとめるとしています。障害者を支援するNPOからは第三者委員会のメンバーに是非、当事者である、障害者を入れて欲しいとの要望がありました。これには国連の「障害者権利条約」の基本理念が反映されています。

Nothing about us without us…「私たち抜きで私たちのことを決めないで」

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