手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,岸井成格,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,伊藤友里ほか

手作りフリップ(12月10日放送)

「“エルサレムを首都”が世界に波紋」

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問題のエルサレムは、こちらにあります。詳しく見ますと、西と東にわかれていて、東エルサレム側に旧市街があります。それがこちらです。 旧市街はおよそ1キロ四方の壁に囲まれていて、3つの宗教の聖地があります。

古代ユダヤ王国の神殿の一部とされる『嘆きの壁』、キリストの墓とされる場所に建てられた『聖墳墓教会』、イスラムの預言者ムハンマドが昇天したとされる『岩のドーム』などがあります。 この複雑な事情を抱えたエルサレムを実効支配しているがイスラエルです。

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イスラエルはエルサレムを「永遠の首都」、パレスチナは聖地がある東エルサレムを「将来の独立国家の首都」と主張しています。 国際社会は「その帰属は双方の和平交渉で決めるべき」としていて、各国が大使館をテルアビブに置いています。

各国のそんな配慮もあったんですが、今回、トランプ大統領はイスラエル寄りの姿勢を鮮明にしたのです。

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そもそもエルサレムの帰属は中東問題の大きなテーマの1つです。

2000年近く前にパレスチナの土地を追われたユダヤ人と、そこに住み着いたアラブ人。 この両方に対してイギリスが第1次大戦の時、戦争への協力と引き替えに「この地に国を作っていい」と約束した二枚舌外交が問題を生みます。

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そこで、1947年、国連はユダヤ人とアラブ人、それぞれの国に分割する案を採択します。 この時、エルサレムは国連が管理する地区となりました。

その翌年のイスラエル建国によって中東戦争が勃発。
その結果、イスラエルが分割案よりも広い土地を占領し、エルサレムも占領しました。 それから、パレスチナを追い出されたアラブ人とユダヤ人の対立が今も続いています。

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中東和平のため、アメリカは仲介役となり、パレスチナとイスラエルの二国家共存を目指したオスロ合意を締結させるなどしてきました。 じつは、アメリカは1995年に「大使館をエルサレムに移転させる法律」を制定していたんです。 しかし、歴代大統領は半年ごとにその実施を先送りしてきました。

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日本も二国家共存の立場を支持し、1993年以降、パレスチナにおよそ18億ドルの支援などを行ってきました。

ところが今回のトランプ大統領の決断を各国が批判する中、河野外務大臣は、その賛否についてははっきり答えず、「中東全体の情勢が悪化しうることを懸念している」と述べるにとどまりました。 この問題に世界はどう向き合っていくのでしょう。

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