手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,岸井成格,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,伊藤友里ほか

手作りフリップ(11月5日放送)

「『世界の記憶』に上野三碑・朝鮮通信使」

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そもそも、「世界の記憶」とはどのようなものでしょうか。
ユネスコが2年に1回審査し、登録するもので、歴史的価値の高い文書の保全などが目的とされています。

日本ではこれまで「世界記憶遺産」とされていましたが、現在は直訳である「Memory of the world」=「世界の記憶」が使われています。

これまで登録されたのも、「アンネの日記」や「ヴァスコ・ダ・ガマの航海史」「ベートーベンの『第九』の楽譜」など、私たちに馴染みのあるものが多いんです。 日本からは過去に「藤原道長の自筆日記」など5件登録されています。

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ユネスコではほかにも遺産を保護する活動をおこなっています。

・有名な『世界遺産』は有形の不動産を対象にしたもので、 登録される基準や求められる管理が厳しいことでも知られています。

・また『無形文化遺産』。こちらは芸能・習慣・伝統工芸などが対象となります。

そして今回、「世界の記憶」に、日本からは群馬県の古代石碑群「上野三碑(こうずけさんぴ)」と、日本と韓国の民間団体が共同申請した「朝鮮通信使に関する記録」が登録されました。

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「上野三碑」は飛鳥、奈良時代に現在の群馬県高崎市に建てられた3つの石碑の総称です。

「多胡碑(たごひ)」、「金井沢碑(かないざわひ)」、「山上碑(やまのうえひ)」とありますが、今回はこちら、「山上碑(やまのうえひ)」をご紹介します。 この石碑、何が貴重かというと、中国から伝わった漢字が、返り点などを使わず日本独自の使い方で記された初期の史料、というところです。

たとえばこちら、(「長利僧母為記定文也」)は、日本語のように、上から下にそのまま『「ちょうり」という名の僧が母の為に記し定めた文です』と読めるんです。

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そして、もうひとつ、「朝鮮通信使に関する記録」。

「通信使」というのは信(よしみ)を通わす使者。 つまりは交流のための使節団で、江戸時代に朝鮮国王が徳川将軍家に派遣しました。

豊臣秀吉の朝鮮出兵で断絶した国交を回復する目的で始まったもので、一行は韓国・釜山(プサン)から海を渡って長崎・対馬にはいり、大阪・江戸などを経て、徳川家康が祭られる日光東照宮にまで至ったとされています。

使節団はおよそ200年の間に12回来日。
武官や文官、医師、楽隊ら多いときは一度に500人にも達したといいます。

一行が通った韓国と日本の各地に、外交文書や絵巻物などが残っていて、このたび日本と韓国の団体が共同で合わせて333点の資料を申請し、登録されました。 江戸時代の日韓両国の友好関係を象徴する存在ともいわれています。

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歴史認識をめぐって摩擦が絶えない日韓両国ですが、今回の件が、2国間の架け橋、となるのでしょうか。

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